「なんで、あんなことしたの…」
「なんでって…そりゃ、まあーこうなりたかったから…」
最後の方はもうごにょごにょと聞き取りにくいほどの音量で、修弥はそっぽを向きながら言う。
言い訳のように。
「こうなりたかったって、どうなりたかったの」
これは、意地の悪い質問だ。
自分で思ったけれど修弥が余りにも可愛くて…
修弥にちゃんと口にして欲しくて。
「あーでもしなきゃ、あの頃の俺は、まあ子どもだったし。
勢いで付き合えるかと…まあ…勢いでやり過ぎて後悔もしたんだけど」
そう言って、修弥は少し止まって「強引だったろ」と慌てて付け足した。
――後悔って何。
多分私の目が、そう言ってたんだろう。私の視線を感じて修弥は少しばつの悪そうな顔をして頭を掻いた。
「無理矢理、だったから――…
お前の気持ちを俺は知らないしな」
ふっと視線を外して、耳まで真っ赤な顔を隠しながら呟く修弥。
私の気持ち?
私の気持ちは…なんだったっけ?