こんな風に、話をするのは久しぶりすぎて。

いつも一緒にいたのに、話をしていたのに、久々に感じるなんて。


今日は少しだけ、雨も優しい気がする。さらさらと降り注ぐそんな気になる。


「なんか、懐かしい」

「何が?」

傘をさしたまま空を仰いで、昔のことを思い出した。

私の言葉に修弥が首をかしげたけれど…修弥は覚えているのかな。


「ピクニック」

そう呟くと、修弥も少し顔を上げて、くすっと笑って「あーわかった」そう言った。


修弥も、覚えてるの?


あの日のことを。