「実結は――…ちゃんと彼女だと思うよ?じゃなきゃ二年も続かないでしょう」

本当かな。

「でも、他の女の子が本命かもしれないじゃない」

苦しいよ。
考えるのが苦しくて、ずっと考えないようにしてたんだ。


一緒にいる姿なんか見たくない。私以外の人と一緒にいるときの方が笑ってる修弥なんか見たくない。


私だって、修弥がいなくても笑えるんだから別にいい。


ひねくれものだと思うけれど、そう思わないと苦しい。修弥に全てをぶちまけてしまいそうで。


「修弥君に聞いたの?」

「言ったらきっと、もう引き返せない。全部言ってしまいそう」

全部。
全て。

「それを言うには――…修弥からの気持ちに自信がない」

好きじゃないなら、こんなこと言われたって困るんじゃない?

ただ付き合っているだけだとしたら、このことで全てが壊れてしまうかもしれない。



言いたいことは、彼女だから言える言葉ばかりで、彼女の自信がないのに言えるはずもない。


本当は誰にも言わずに、強がっていたかった。

いつの間にか、分からないけど修弥が傍にいるのが当たり前になってしまっている自分を認めたくもなかった。