「今日実結なんか元気ね—じゃん。なんかあったのか?」
「んー別に変わったこともないし、同じような毎日だし…特にこれと言ったことはないから…雨かな。」
不意に言われた言葉に、少し濡れた足元を見ながら呟いた。
別に同じ。
ちょっと朝が気に入らなかった。
ちょっとテストの出来が悪かった。
ちょっと天気が悪い。
それだけの今日なのに。
それだけで沈んだり浮かんだり、なんだか変な感じ。
「なんだそれ」
「うるっさいなあ」
意味の分からないような顔をしてちょっと笑った修弥を、ちょっとだけぐいっと押して前を見るように促した。
バカにするみたいに笑うんだから。
楽しそうにも見えるから――まあいいけど。