下駄箱に入っていた手紙をボクは屋上で読んでいる。


手紙が入っていたら、HRには出ないでまず手紙を読む、何となく習慣になっている。


手紙を読みながら、嬉しくて微笑んでしまう半面、あの本はやはり秘密であるんだな、という複雑な気分になる。



勝手に見てしまったボクが悪いから聞くことも出来ない。



「…聞けねーよな」



手紙を封筒にしまって、カバンに突っ込んだ。



本人が病気なのか?それとも身内?



でも、本に書いていた症状に『貧血などの発作』と書いてあった。


やっぱりルウコなのか?



ボクはため息をついてフェンスに寄りかかった。