玄関で靴を履き替えるルウコを見ていた。
何だかフラフラしていて危なっかしい。
「大丈夫か?」
ボクは心配になって声を掛けた。
「うん、ちょっと貧血みたい。今日は大人しく寝てる。・・・でも」
「でも?」
カバンから封筒を出した。
ブルーの封筒。ボクが書いた手紙。
この間、一緒に帰った時にルウコが選んでくれた封筒と便箋。
『ソウちゃんの「蒼」って漢字、「あお」って読むから青い便箋ね』
そう言ってルウコが選んだシンプルな青い便箋と封筒。
「あー・・・、相変わらずつまんねぇぞ」
ボクは照れながら言うとルウコは笑った。
「さっきも読んでたの。楽しいよ、幸せになれる」
「そう?もうちょっと文才あればいいんだけどな」
「いいの。ソウちゃんがそのまま入ってる感じがしてあたし好きだから」
ルウコはボクの手をしっかり握った。
「ん?」ボクがルウコを見ると、ルウコはちょっと恥ずかしそうだったけど、周りを確認してからボクに抱きついてきた。
ボクはビックリしてしまって、しばらく固まっていたけど・・・
そっとルウコの背中に手を回した。