「うーん…ベッカムじゃダメ?」
しかめっ面でルウコは言った。
その言葉にボクは吹き出した。
「いや、いいけど。ベッカムだってスゲーから。でもオレが聞いてる趣旨と違うかもな」
「そっかぁ」と言いながら雑誌をパラパラとめくっている。
ちょっと可哀想かな?と思ってしまった。
「嘘だよ。書かなくてもいいよ」
そう言ってもルウコは首を振った。
「ダメ。課題は必ずやります。で、もしも、あたしが選んだ選手が一人でもソウちゃんの好きな選手だったらお願い2コ聞いて?」
「お願いって?」
ボクはルウコを見た。
ルウコはちょっと照れながら言った。
「お昼ご飯一緒に食べてほしいのと、」
「うん」
「手を繋いで帰りたい」
ええええええー!?
ボクの顔は驚きすぎて目が点になっていたと思う。