家に帰って、夕飯を作ってツナミに食べさせるとボクはベランダでタバコを吸った。
ルウコがいなくなってしまってもベランダでタバコを吸う日課は抜けない。
コンコンとベランダをノックする音がした。
「ツナミどうしたんだ?」
ボクが聞くとツナミは言った。
「父ちゃん、ママからのお手紙読んで」
墓参りに行った日、これも習慣になってしまったけど、ルウコがあの時書いたツナミへの手紙を読んで聞かせる。
ソファにツナミと並んで座ってボクは黄色の封筒から便箋を取り出した。
「読んでいい?」
「うん」
ツナミは目をキラキラさせて頷いた。
ボクは便箋に目を向けて読み始めた。