ルウコの墓参りを終えるとツナミがボクに言った。


「父ちゃん、ほらいつもの!」


「あぁ、そうだったな」


「父ちゃん、ちゃんと忘れないで書いた?」


「書いたよ。ツナミこそ忘れたんじゃないだろうな」


ツナミは自分のバッグから「ジャーン!」と言いながら封筒を出した。


「何だそれ?」


幹太が不思議そうに言った。


「お手紙。毎月今日はママにお手紙を書く日なんだよ。父ちゃんとツナミの約束なんだ」


「へー、でも書いてそれどうするの?お墓に入れれないじゃない」


明日香も首を傾げた。


「ちゃんとママに届けてくれる郵便屋さんがいるんだもん」


「郵便屋?」


ミサも含めて3人の声が揃った。


「あぁ、あれね」


ルミは時々一緒に墓参りにきているから知っている。クスクス笑い出した。


ツナミはキョロキョロとあたりを見回してから『郵便屋さん』を見つけた。


「いたー!!おーい!!おじさーん!ツナミだよぉ」


叫びながら走って行く。


その先にいるのはこのお寺の住職だ。