ルウコの葬儀には沢山の人がきてくれた。
そして通夜の深夜にやっぱりボクの両親とルウコの両親がツナミとボクの今後について話し合っていた。
「あんた1人でツナミを育てるの?」
バリバリのキャリウーマンになった姉貴の瑠璃がタバコを吸いながら聞いてきた。
ツナミはルウコの棺のそばに布団を敷いて寝ていた。
「そうだな。そういう事になるんじゃないかな?」
ボクもタバコをくわえながら返事をした。
「蒼くんだってまだ26歳じゃないか。ツナミを1人で育てるのは難しいんじゃないかい?」
ルウコの父親が言った。
ボクは首を振った。
「いいえ。ボクとルウコの間で約束してた事なんです。何があってもツナミはボクらで育てるって。・・・ルウコからも、自分が死んでしまっても出来ればボクにツナミを育ててほしいって言われてたので。ボクももちろんそのつもりでしたから」
ルウコは常々言っていた。
「仮にあたしが死んでしまっても、ツナミはソウちゃんに育ててもらいたいの。ソウちゃんはまだ若いから大変だろうけど・・・」
「そんな話、しなくていいだろ」
ボクは笑っていたけど、現実にその時がきてしまった。
ボクはルウコに言われなくてもツナミはボクが育てるという事を決めていたから。
話合いは長い間続いたけど、結局、両家でツナミとボクをサポートするって事で決着した。