「ツナミぃ!?」


ルウコが名前を決めたと言った時、ボクはビックリしてしまった。

そんなボクを見てルウコは冷ややかに言った。


「ソウちゃん、多分、嵐の『津波』を想像してるでしょ」


「え?他に何かあるか?」


ルウコは便箋にサラサラと文字を書いた。

そこには『津波』ではなく『繋美』と書いてあった。


「繋がる事は美しいって文字の如くそういう意味よ」


ボクはそれでも便箋を見ながら「うーん」と唸ってしまった。


「あのさ、『高柳 繋美』って漢字で書くとスッゲー難しくない?これ、この子に書けると思う?」


ルウコもちょっと悩んでる顔になった。


「そうか・・・学校とかで名前書いて下さいって言われたら難しいかな?」


2人でしばらく考え込んでしまった。





ボクが考えてたのは、ルウコのお題が『何か希望がある感じでね』だったから、
単純に『未来』と『希望(のぞみ)』だった。


「悪くないけど、違うのよ!もっと頭捻って考えてよ!!」


ルウコからあっさりダメ出しをくらって却下されてしまった。