待合室でぼんやり座っていると・・・・


小学生くらいの女の子がジーっとボクを見ていた。

デカイ目でジっとボクを見ている。


「ソウちゃん?」


「え?」


「ソウちゃんだー」


その女の子が笑顔になった。その笑顔を見て、ルウコの妹だとわかった。



「ママ、ソウちゃんがいたよ」


ルウコの妹が振り返って「ママ」に声を掛けた。


「あ・・・」


そこにはルウコをものすごく大人にしたような女性が立っていた。

オバサンと呼ぶには失礼なくらいキレイな女の人が会釈をしてきた。


「高柳くん?」


「はい・・・」


ボクが頭を下げると、ルウコの母親はちょっと安心したような笑顔になった。


「ルウコの母です。この子は妹の流海(るみ)。いつもルウコがお世話になってます」


「いえ・・・、それでルウコ・・・さんは?」


ボクが聞くと笑顔で頷いた。


「大丈夫。ただの発作よ。目が覚めてるから会いに行ってあげてくれる?」


ボクはその言葉を聞いて全身から力が抜けたような感覚になった。


「ソウちゃん、大丈夫?」


ルミがボクの頭を優しく撫でた。