ボクのアルバムを見ながら「可愛い!」とか、「あははは」と爆笑したり、ルウコは結構楽しそうにしている。
「ソレ・・・重くないか?」
ボクの部屋に来てからルウコの膝の上に居座っているフレンチブルドッグの『ペンすけ』を指差した。
「平気。可愛いね、それに名前が面白い」
ルウコはペンすけの頭を優しく撫でた。
ボクの家の犬達は、ダックスの『モモ』と『紅(べに)』、チワワの『藍(あい)』に、この『ペンすけ』。
「ソウちゃん達もそうだけど、みんな色なのね。ペンすけは別だけど」
「母さんが美大に行ってて、何かわかんないけど何十色もある色鉛筆が好きだったから、みんな色がつく名前らしいよ。ペンすけは完全なネタ切れらいいけど」
「そうなの?ステキねー。ペンすけは面白いけど」
ボクもルウコもペンすけを見て笑った。
「ご飯よー」
階段の下から母親の声が聞こえた。
「あたしお手伝いしなきゃ」
ルウコは慌てたけど「いいんだよ、気にしないで」とボクが言うと、
「でも・・・お邪魔してるのに」
と不満そうな顔をした。
「まぁ、お客さんなんだから気にすんなって」
ルウコの背中を押して部屋を出た。