部屋に入ると「緊張したぁ」とルウコがため息をついた。

それからボクの部屋をキョロキョロ見ている。



「座れば?」


ボクがソファに座ると、少し笑って隣にちょこんと並んで座る。


「男の子の家って初めて。ソウちゃんの部屋ってシンプルなのね」


まだキョロキョロしながら珍しそうに言った。


「あんまり無駄なもの置くの好きじゃないんだ」


「へー、あたしの部屋なんてお母さんが少女趣味だからスゴイわよ。ヒラヒラにピンクばっかり」


「服装とはエライ違いだな」


「多分、子供の頃からフリフリの服着せられてたからその反動よね」


そう言ってからルウコはクスクス笑い出した。


「どうしたの?」


「ソウちゃんのお姉さん、瑠璃さん。やっぱりソウちゃんと顔そっくりだった」


「え!?オレ、あんなブスと同じ顔じゃねーよ」


「えー、瑠璃さん可愛いよ。美人系より可愛い系ね、元気なソウちゃん!って感じがした」



ボクにとってはかなり不満な意見だな。

あれと同じ顔って・・・まぁ、幹太も「ソックリ、瑠璃と双子かよ」って笑ってたけど。



「さて」ルウコはそう言ってから、ニヤっと笑った。


「何?」


「アルバム、小さい頃からの写真見せて。実は楽しみにしてたの」



女の子って何で昔の写真見たがるんだろう?