『まぁいいや。許してあげる。その代わりにあたし、行きたい場所あるからそこでいいかな?』
やっと機嫌が直ったみたいでホっとする。
「いいけど、どこ?」
「あのね・・・」
ルウコが指定してきたのは、隣の市・・・っても電車で1時間もしないけどにある洋館風なペンションらしい。
結構小高い場所にあって、夜にはそこから夜景が見えるのが売りなようだ。
「オレは別にいいけど。ルウコと行けるならね」
そう言うと、ルウコは嬉しそうに笑っている。
『実はもう予約しちゃった』
「え?」
『だから、その日は当然ソウちゃんは部活お休みしてよね!あたし達の大事な記念日になるんだから』
すっかりルウコのペースになってしまっているけど、ルウコは本当にいいのかな?
てかオレはルウコもしちゃっても大丈夫なのか?
記念日ねぇ・・・
そう思いながらもちょっと楽しみとドキドキする気持ちになった。