「お待たせー、はいお酒どうぞー」

ベロベロに酔っ払ったサトがケタケタ笑ってた。

あたし達3人はしばらくフリーズした。


あたしもサトがこんなに酔っ払ってる姿を見るのが初めてだった。


「サト?」

あたしが恐る恐る聞くと、トロンとした目でサトはあたしを見た。

「あ、うーちん発見!!」

頭をグチャグチャに撫でられる。


「うーちん?」

男の子はキョトンとしている。

サトはそんな事はおかまいなしで床に座ると急に笑い出した。


「サトシ・・・、あんた大丈夫?」

ミカがお水を渡しながら言った。
誰が見てもサトは相当な酔っ払いだった。

「おー、悪いね。あ、お前可愛くなった?」

「は?」

ミカはビックリしている。
サトはこんなにみんなの前じゃ喋らないから。

「ウソー。お前ブス」

ミカがイラっとした顔をしたのを見て爆笑しだした。

「可愛いのは、うーちんだけだよん」

座ってるあたしにおんぶする格好でペッタリとくっついてきた。

「え?ちょっと、何言ってんの!?」

真っ赤になってるあたしを見てサトはやっぱり笑っている。


「サトシ、お前もうららの事好きなのか?」

男の子は面白がって聞いた。

「それは秘密。オレとうーちんの秘密。ね?」

「ね?」って言われても・・・。


あたしは途方に暮れた顔で2人を見た。

サトはあたしの長く伸びた髪を三つ編している。