「え?何?今・・・。えぇ!?」

あたしが挙動不審になってるのに対してサトは普通だった。

「何って、別に。何となく?」

「何となくって・・・えぇ!!だって、キ、キスしたでしょ今」

「したけど?」

それがどうしたと言わんばかりに普通。

「キ、キ、キスって好きな人とするんだよ!」

「えー」

今度は笑っている。

「うーちんって処女?」

(はぁ!?今度は何言い出すの!?)

「いや・・・違うけど・・・、それはどーでもいいでしょ!」

「今、オレとエッチしない?って言ったらする?」

「はぁ!?何言って・・・」

あたしは多分ものすごい赤くなっていると思う。

サトはまたこっちを見た。

「しないの?」

「・・・わかんない」

あたしは下を向いて答えた。
だって本当にわかんない。


前から自分でも薄々は気づいてたけど、多分、あたしサトが好きだ。



「わかんないのかー。ふーん」

今度はギュっと抱きしめられた。

サトはちょっと香水なのか、洗濯物の匂いかわかんないけど、いい匂いでその匂いがすごく安心する。

あたしはサトの肩に頭を乗せて言った。

「サトって、あたしの事、好きなの?」

頭の上からサトのいつもの含み笑いが聞こえた。

「どうだろうね?秘密かな?」


(ズルイな・・・)

あたしはそう思ったけど、サトとくっつくのはすごく気持ちよかった。