おばさんと並んでタバコを吸っていると、携帯のマナーモードがなる。


携帯を開くと、『今日、お見舞いに行くよ』と恋人からメールがきた。


あたしがそれを見て笑顔になっていると、おばさんが肩を叩いた。


「ん?」


口が動いている。「か・れ・し」。


「そうなの。お見舞いきてくれるの」


あたしは笑顔でうなずいた。







この日、この時まであたしは「どこもなんともない」って信じてた。