ユキが「来たよー」という声と共に男の人を連れてきた。


あたしもモリもあんまり中学の人と連絡を取ってないだけあって、一瞬キョトンとしてしまう。


「ほらー、忘れた?」

ユキは呆れている。

「いや、忘れてねーけど、あんまりにも久々すぎて・・・」

モリはビックリしたまま言った。


来たのは、あたしが中1の時、同じクラスだったヤンキーで、モリがすごく仲良かった人だった。


「だから言っただろ?わかんねーかも知れないって」

ヤンキーくんはすっかり大人になって、結婚もして子供もいるみたいだ。


やっとビックリが収まってあたし達は「久々だー!!」と盛り上がった。



しばらくしてやっと落ち着いて飲み始めた。

「へー、モリもうららも独身なんだな」

ヤンキーくんは珍しいものでも見るように言った。

「まぁ、オレは音楽あるし」

モリはあたしの隣にしっかり座っていた。

「うららは?」

「あたし?別に普通のOLだよ。婚期も見事に逃したけどね」

笑いながら言った。

「へー、独身かぁ・・・戻りてーな」

すっかり家庭人となったヤンキーくんはしみじみ言った。


その途端にモリがビックリするような事を言った。

「あのさ、オレうららの事好きなんだよ」


(はぁ!?何だって!?)


あたしは唖然としてモリを見た。

「ふーん、うららもそうなの?」

ヤンキーくんが聞いてきた。

「え?あたしは・・・だって彼氏いるし」