確か、教えてくれたのはユッコちゃんだったと思う。

何かの本で見たらしく、運命の人は「青」のイメージだって。



あたしが会いたい「青い人」は恋だとか、そういう感情ではない。

あたしはずーっと思っていたから。
自分の傷を、心の中を人には見せてはいけないって。


この人のライブは歌詞がすごく胸に突き刺さる感じがする。
だから涙が出るんだと思う。


そしてこの人は多分、すごく変わり者。


結構広い会場でも客が話し掛ければ平気で答えるし、相手が男だろうと女だろうと「うるせーな」と怒ったりもする。


この人の歌詞は8割がた英語で書いてある。
CDにはちゃんと彼本人が直訳した和訳も載っていて、あたしはいつもそれを読んでいた。

日本語の歌詞はわかりやすい感じ。

でも英語の歌詞は、自分の感情がモロに出ている。

どんな英語の歌詞にも、結局は他の人が見れば「何が言いたいの?」と思うような受け止め方をされているように思う。


でも、全然違う。

彼は歌詞を書いて、メロディーに乗せてギターをガンガン弾きながら笑って歌っているけど、内容は『オレの事をバカだと思っていいからわかってくれ』と言っているようにあたしは思う。

もしかしたら解釈は間違っているかもしれないけど、あたしは自信がある。


彼は足掻いている。
必死で『自分の存在する意味』を探している。


あたしも探しているけど、どこにあるのかさっぱりわからない。


あたしは素直に笑えないけど、ライブの時の彼は幸せそうだ。

彼の存在する意味は「音楽を作る事、声が枯れるまで歌うこと」。


だから会って聞きたい。

『あなたが手に入れたそれは希望ですよね?これからもつまずいて転んで痛い目に遭わないと見つからないの?あなたはそれで満足してないよね?もっと高くにある希望を掴もうと必死だよね?どうしてそんな風に強く生きれるの?』