「命の加護者は、代々桜庭家の女性が継いできた。先代の松子が加護を継承する前に息絶えたと思っていたが、白花が受け継いでいた。これは、命の加護者を失わずに済んだとして、喜ばしき事と捉えられる」
「…はい」
帝の説明を静かに聞いていた。
「その命の加護者を守れる事ーー誇りに思わないか?」
「思います」
「御三家の役目は加護者を守ること。朔ーー命の加護者である白花を妻として迎え、生涯その身を守り抜け…これは命だ」
最後に帝が押せば、言葉を飲み込んで「…かしこまりました」と答えた。
「白花。お前は今日から朔の妻となる。しっかりと務めるように」
「は…はい…」
帝という高貴なお方の命に逆らえるはずもなく、三つ指をついて頭を下げた。
「それと、白花の現状を把握しておきたい。今、加護はどれほど使える?」
「えっと…」
頭を上げたが、つい先程自分に加護があると分かった為言葉に詰まった。
「帝。オレの見立てでもよろしいですか?」
「申してみよ」
「加護は受け継いでいますが、知識や技術までは継承されていないようです。しかし、傷の完治は出来ておりました。その為、基本的な事は既に出来ているように見受けられます」
大が報告すると「ほう…」と納得したように頷く帝。

