その夜、寝所で旦那様の姿を見て、思わず身を固くした。
「あの……旦那様。もう、契約は果たしたのでは……」
子を宿した今、閨を共にする理由はもうないはず。
それなのに、旦那様は当然のように褥の傍に腰を下ろす。
「眠れていないだろう」
「……旦那様が、ですか?」
「お前がだ」
短い答えに、瞬きをする。
確かに、昨晩からほぼ一睡もしていない。
誰にも知られていないはずなのに、いつから気づかれていたのだろうか。
戸惑う私をよそに、旦那様は隣に横になると、そっと腕を伸ばした。
「な……」
てっきり、腹に手を当てられるのだと思った。子の無事を確かめるために。
けれど、旦那様の腕は私の背中に回り、包み込むように抱き寄せただけ。
「あの……」
「眠れ」
それだけ言うと、旦那様はそれ以上何も求めなかった。
子を成すためではない。私自身を確かめるように抱いている。
そのことに気づいて、胸の奥がひどく落ち着かなくなる。
「あの……旦那様。もう、契約は果たしたのでは……」
子を宿した今、閨を共にする理由はもうないはず。
それなのに、旦那様は当然のように褥の傍に腰を下ろす。
「眠れていないだろう」
「……旦那様が、ですか?」
「お前がだ」
短い答えに、瞬きをする。
確かに、昨晩からほぼ一睡もしていない。
誰にも知られていないはずなのに、いつから気づかれていたのだろうか。
戸惑う私をよそに、旦那様は隣に横になると、そっと腕を伸ばした。
「な……」
てっきり、腹に手を当てられるのだと思った。子の無事を確かめるために。
けれど、旦那様の腕は私の背中に回り、包み込むように抱き寄せただけ。
「あの……」
「眠れ」
それだけ言うと、旦那様はそれ以上何も求めなかった。
子を成すためではない。私自身を確かめるように抱いている。
そのことに気づいて、胸の奥がひどく落ち着かなくなる。



