青春・恋愛
りわ あすか/著

- 作品番号
- 1779107
- 最終更新
- 2026/04/07
- 総文字数
- 12,517
- ページ数
- 6ページ
- ステータス
- 未完結
- いいね数
- 0
高校二年の夏。
女友達の家に泊まると嘘をつき、あたしは如月の一人暮らしの部屋で、いつも通りの夜を過ごしていた。
恋愛感情はない。ただの友達――そう言い切れる関係が、心地よかった。
「コンビニ行ってくるから、留守番しといて」
珍しい言葉を残し、如月は外へ出ていく。
待ち続けるうちに不安になり、雨の街へ探しに出たあたしは、歩道橋の上から小さな公園を見下ろす。
そこで目にしたのは、雨に濡れ、背中を丸め、膝の上で固く握り締められた――如月の手だった。
その手は、誰にも差し出されることなく、ほどかれることもなく、ただ何かを耐えるようにそこにあった。
声をかけることも、触れることもできず、あたしはその場から逃げ帰る。
部屋に戻り、いつも通りの距離。
如月は何事もなかったかのように笑い、あたしもまた、同じ態度を装う。
けれど、あの手を見てしまった以上、もう以前の関係には戻れない。
女友達の家に泊まると嘘をつき、あたしは如月の一人暮らしの部屋で、いつも通りの夜を過ごしていた。
恋愛感情はない。ただの友達――そう言い切れる関係が、心地よかった。
「コンビニ行ってくるから、留守番しといて」
珍しい言葉を残し、如月は外へ出ていく。
待ち続けるうちに不安になり、雨の街へ探しに出たあたしは、歩道橋の上から小さな公園を見下ろす。
そこで目にしたのは、雨に濡れ、背中を丸め、膝の上で固く握り締められた――如月の手だった。
その手は、誰にも差し出されることなく、ほどかれることもなく、ただ何かを耐えるようにそこにあった。
声をかけることも、触れることもできず、あたしはその場から逃げ帰る。
部屋に戻り、いつも通りの距離。
如月は何事もなかったかのように笑い、あたしもまた、同じ態度を装う。
けれど、あの手を見てしまった以上、もう以前の関係には戻れない。
- あらすじ
- 恋でもなく、友情でもない曖昧な関係。
「恋愛ごっこ」と名付けて守ってきた距離は、触れなかった一つの手をみた瞬間から、静かに壊れていく。
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