――誰かに愛されたい
それが、華恋の幼い頃からの夢だった。
**
三月二十四日
「ゔぅ………はぁっ……!」
「美里、頑張れ!もう少しだ!」
この日、園田家に新たな家族が誕生しようとしていた。両親にとっては待ちわびた、ようやく宿った命だった。
「頭見えました!」
「これは……!?」
思わず助産師と看護師が声を失う。周りの様子がおかしくなったことに気づいた美里は不安げな表情を浮かべる。
「子どもに、何かありましたかっ!?」
「…………いえ、なんでもございません。美里様、もう一度」
「美里、もう少しだ……」
「えぇ……」
助産師の歯切れの悪い答えが気になったものの、これ以上時間を掛けては母子ともに危険であることは分かっていたので、出来るだけ気にしないようにしてもう一度産むことに集中する。
そして、
「……っ、おぎゃあ! オギャー!」
遂に女の子が誕生した。
「ようやく生まれた。私の赤ちゃんっ……」
元気な泣き声にひとまず安心する両親。
しかし、赤子の顔を見た瞬間二人の歓喜に満ちた顔は驚きと困惑に一変する。
「白い髪……だと? 」
「そんな……どうして」
両親は絶句した。
ようやく生まれた娘が、『白い髪』だったからだ。
戦国時代から続く由緒正しい家系である園田家にはとある言い伝えがある。
『白髪の子は不幸をおびき寄せる』
「これは……これは一体どういうことだ!?」
「わ、私めに言われましても……」
「そんな……私の子が、白髪……?」
「奥様っ!?」
父親は混乱し医師に怒鳴りかかり、母親はショックのあまり気絶した。
「……とにかく隔離するんだ!
他の家にも伝わらないよう徹底的に情報を隠せ!」
こうして、「園田華恋」は生まれた瞬間からその存在を隠されたのだった。
それが、華恋の幼い頃からの夢だった。
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三月二十四日
「ゔぅ………はぁっ……!」
「美里、頑張れ!もう少しだ!」
この日、園田家に新たな家族が誕生しようとしていた。両親にとっては待ちわびた、ようやく宿った命だった。
「頭見えました!」
「これは……!?」
思わず助産師と看護師が声を失う。周りの様子がおかしくなったことに気づいた美里は不安げな表情を浮かべる。
「子どもに、何かありましたかっ!?」
「…………いえ、なんでもございません。美里様、もう一度」
「美里、もう少しだ……」
「えぇ……」
助産師の歯切れの悪い答えが気になったものの、これ以上時間を掛けては母子ともに危険であることは分かっていたので、出来るだけ気にしないようにしてもう一度産むことに集中する。
そして、
「……っ、おぎゃあ! オギャー!」
遂に女の子が誕生した。
「ようやく生まれた。私の赤ちゃんっ……」
元気な泣き声にひとまず安心する両親。
しかし、赤子の顔を見た瞬間二人の歓喜に満ちた顔は驚きと困惑に一変する。
「白い髪……だと? 」
「そんな……どうして」
両親は絶句した。
ようやく生まれた娘が、『白い髪』だったからだ。
戦国時代から続く由緒正しい家系である園田家にはとある言い伝えがある。
『白髪の子は不幸をおびき寄せる』
「これは……これは一体どういうことだ!?」
「わ、私めに言われましても……」
「そんな……私の子が、白髪……?」
「奥様っ!?」
父親は混乱し医師に怒鳴りかかり、母親はショックのあまり気絶した。
「……とにかく隔離するんだ!
他の家にも伝わらないよう徹底的に情報を隠せ!」
こうして、「園田華恋」は生まれた瞬間からその存在を隠されたのだった。
