ラブレターを渡して帰宅すると、私はまたも自分ではない記憶が蘇ってきた。それはとある年上の男性が交通事故に遭い、植物人間になってしまい、記憶の主が看病している姿だった。それはその男性と記憶の主と二人で海に行った帰りの出来事だった。突然二人の目の前に現れた巨大なヒグマを避けようと、ドライバーの男性が助手席のほうに向かってくるヒグマから、記憶の主を助けようと車を動かした。
「琴! 今車を反対側に動かすから!」
ドライバーの男性は言った。それを聞いた記憶の主は、さらなる恐怖にさらされる。運転席側にヒグマをおびき寄せたが、それがその男性にとって災いして、そのヒグマに車ごと運転席で全身を殴打され男性は動かなくなってしまった。まさかこれも琴乃の記憶なのかと、私は怖くなってしまった。翌日登校した私に、琴乃はラブレターに対する返事をしようとしていたみたいだったが、私の顔色が悪かったので、ためらっているようだった。
「片瀬君、どうしたの? 今日顔色悪いみたいだけど?」
琴乃は心配になって、私に尋ねた。
「何でもないよ、大丈夫だよ」
私は嘘をついた。私はラブレターどころではないと思ってしまった。
「嘘よ。顔を見れば分かるよ」
琴乃は言った
「だから大丈夫だってば!」
私は珍しく怒ってしまった。しかも琴乃に対して。
「そっか。それなら今日は早退でもいいからしたほうがいいよ」
琴乃は切なく言った。二人のやりとりを聞いていた、京悟や安乃はびっくりしていた。
「おいおい大輔、もう少しレディーには優しくしなきゃダメだぞ!」
京悟は言った。
「分かっているよ、けど……」
私はイライラを隠せず言った。
「お前もしかして?」
京悟は何かを察知したみたいだった。この日はこのまま終わり、私は帰宅した。
しかしまた別の記憶が私に蘇ってきた。昨日見た記憶の中の男性の両親らしき人たちに、記憶の主が罵倒されている姿だった。
「バカヤロー! 息子をよくもこんなことに巻き込んで!」
父親らしき人が言った。
「息子は、もう植物人間だなんて! あんまりだわ!」
母親らしき人がそう言って泣きじゃくっていた。どうやら男性は植物人間になってしまったみたいだった。
「先生。このまま植物人間のままなら、生命維持装置を外してください。私たち老夫婦には、お金がありません」
男性の両親は、断腸の思いで言った。男性も二人も経済苦で苦しんでいるようだった。このとき記憶の主の感情がだんだんと悲しくなってきたと同時に、ここまで身に起こってきた悪夢が全てトラウマになっているようだった。鮮明にそれが私には分かってきた。私にはここまで苦しんだ過去は、それまでなかった。もしこれらが本当に琴乃の記憶なら、今後どう琴乃に接していけばいいのだろうかと私は悩み始めた。その後記憶の主が、その男性を看病している姿が浮かび上がってきた。途方に暮れているようだった。
「琴! 今車を反対側に動かすから!」
ドライバーの男性は言った。それを聞いた記憶の主は、さらなる恐怖にさらされる。運転席側にヒグマをおびき寄せたが、それがその男性にとって災いして、そのヒグマに車ごと運転席で全身を殴打され男性は動かなくなってしまった。まさかこれも琴乃の記憶なのかと、私は怖くなってしまった。翌日登校した私に、琴乃はラブレターに対する返事をしようとしていたみたいだったが、私の顔色が悪かったので、ためらっているようだった。
「片瀬君、どうしたの? 今日顔色悪いみたいだけど?」
琴乃は心配になって、私に尋ねた。
「何でもないよ、大丈夫だよ」
私は嘘をついた。私はラブレターどころではないと思ってしまった。
「嘘よ。顔を見れば分かるよ」
琴乃は言った
「だから大丈夫だってば!」
私は珍しく怒ってしまった。しかも琴乃に対して。
「そっか。それなら今日は早退でもいいからしたほうがいいよ」
琴乃は切なく言った。二人のやりとりを聞いていた、京悟や安乃はびっくりしていた。
「おいおい大輔、もう少しレディーには優しくしなきゃダメだぞ!」
京悟は言った。
「分かっているよ、けど……」
私はイライラを隠せず言った。
「お前もしかして?」
京悟は何かを察知したみたいだった。この日はこのまま終わり、私は帰宅した。
しかしまた別の記憶が私に蘇ってきた。昨日見た記憶の中の男性の両親らしき人たちに、記憶の主が罵倒されている姿だった。
「バカヤロー! 息子をよくもこんなことに巻き込んで!」
父親らしき人が言った。
「息子は、もう植物人間だなんて! あんまりだわ!」
母親らしき人がそう言って泣きじゃくっていた。どうやら男性は植物人間になってしまったみたいだった。
「先生。このまま植物人間のままなら、生命維持装置を外してください。私たち老夫婦には、お金がありません」
男性の両親は、断腸の思いで言った。男性も二人も経済苦で苦しんでいるようだった。このとき記憶の主の感情がだんだんと悲しくなってきたと同時に、ここまで身に起こってきた悪夢が全てトラウマになっているようだった。鮮明にそれが私には分かってきた。私にはここまで苦しんだ過去は、それまでなかった。もしこれらが本当に琴乃の記憶なら、今後どう琴乃に接していけばいいのだろうかと私は悩み始めた。その後記憶の主が、その男性を看病している姿が浮かび上がってきた。途方に暮れているようだった。



