東出「なんだ小林。朝からずっと嬉しそうだな」
小林「あ、ばれました?」
東出「ばればれだよ。頬が緩んでるぞ。話したくて仕方ない感じだな」
小林「聞いてくださいよ、東出さん。実は狙っていたタワマンに空きが出て、今度内見に行けることになったんですよ」
東出「狙ってたタワマンって確かあれだよな。栄駅前の」
小林「はい、そうです。RESIDENCE SAKAE ONEっていうタワマンです。新築で建った時から人気で、空きなんか出ないと思ってたんですけど、二年待った甲斐がありました」
東出「なるほどな。それは良かったな。ローン組めるといいな」
小林「余裕っすよ。東出さんだってなかなか立派な戸建てを建てたんでしょう」
東出「まあそうだな。うちの会社なら六千万円ぐらいのローン審査は下りるだろう」
小林「ですよね。空きが出た部屋、中層階なので六千万円よりは安いです」
東出「そうかそうか。楽しみだな〜。あ、でも確かRESIDENCE SAKAE ONEって……」
小林「なんですか?」
東出「いや、ちょっと噂で耳にしたことなんだが。RESIDENCE SAKAE ONEのディベロッパーの開発企画の部長家族に不幸があったとかなんとか……」
小林「へえ、そんなことが。それは、なんというか悲しいですね」
東出「そうだな。確かその部長の家族がRESIDENCE SAKAE ONEに住む予定だったらしい」
小林「無念ですね。部長家族がRESIDENCE SAKAE ONEが建つのを一番楽しみにしていたでしょうに……」
東出「そうだよな。今頃マンションも泣いてそうだよな」
小林「不謹慎ですけど面白い表現ですね、それ」
※会話記録はここで途切れている。
※RESIDENCE SAKAE ONEに関する噂について集めた資料の一部である。



