▶第1話 シナリオ
〇和造りの屋敷/夜
金持ちが住むような広大な屋敷
多くの客人が屋敷に招かれ、妹の海梨の歌を聞くために集まっている
愛梨(この世界で最も価値がある少女を)
華やかな着物で着飾っている海梨
客人たちは満面の笑みを浮かべ、海梨に注目している
両親から頭を撫でられたり、抱きしめられたり、溺愛される海梨
愛梨(巫女姫と呼ぶ)
広間の隅で、みすぼらしい恰好で拘束具の足かせに繋がれた愛梨
長い鎖は屋敷を支えるための柱に繋がれていて、愛梨と柱は一心同体のようなもの
海梨を誇らしく思う両親の元には、海梨に贈るための豪華な贈り物を持った来客が列を成す
愛梨(巫女姫が神に歌を捧げることで)
愛梨(人々は願いを叶えてもらえる)
多くの客人が見守る中、妹の海梨が神に捧げる歌を唄う
夜空から雨が降っていたが、次第に空が晴れて星空が輝き出す
来客1「巫女姫様が雲を晴らせてくれたぞ!」
来客2「これで今年は、長雨の心配はなくなるわ」
来客3「月城様、感謝いたします」
母親「娘は巫女姫の役割をまっとうしただけのことです」
海梨が数えきれないほどの拍手に包まれ、海梨は満足げな笑みを浮かべる
唄い終わった海梨が、広間の片隅に佇んでいた愛梨を見つける
海梨「ねーえ」
不機嫌そうな声を出し、両親と来客の気を引く海梨
広間の隅っこの床に、愛梨のために用意された食事が置かれているのを見つける海梨
海梨「なんでお姉さまに食事を用意したの?」
使用人A「愛梨様もお食事を……」
使用人B「申し訳ございません! 海梨様っ!」
海梨の不機嫌そうな声に怯える使用人たち
客人に振る舞われる予定だった食事を、ぐちゃぐちゃに掻き混ぜていく海梨
海梨は食事を作ってくれた人の気持ちなんて考えもしない
芸術品と呼べるような美しい食事風景すらも壊していく海梨
海梨「お姉さまには残飯でいいのに」
海梨「こんな豪華な食事を用意しちゃって」
場が静まり返る
海梨「価値なしに与えるご飯がもったいなぁい」
海梨に反論することなく、おとなしく海梨の言葉を聞き入れる愛梨
海梨「お姉さま」
部屋の片隅にいた愛梨に近づいていく海梨
ゆっくりと顔を上げた愛梨が海梨と視線を交える
海梨「働けない怠惰な人間は、食べることを許されないの」
海梨「月城の人間なのに、どうしてお姉さまは唄えないの?」
足かせに繋がれた愛梨は、抵抗することなく妹を見つめる
長い鎖を手にしながら、姉の愛梨を所有物のように扱う海梨
愛梨「……私が無能だからです」
海梨「せいかぁい」
鎖を強く引き、バランスを崩した愛梨は犬のように四つん這いになる
海梨「神に見放されたお姉さま」
海梨「巫女姫の儀式を必要としている皆様に謝罪して」
四つん這いの状態から立ち上がろうとした途端、海梨は鎖を更に強く引っ張る
愛梨は思った通りに行動することができない
海梨「価値なしに産まれてきて、ごめんなさいって」
愛梨を蔑んだ目で見つめる海梨
愛梨「……でした」
海梨「聞こえなぁい」
愛梨「月城の人間なのに、価値がなくてごめんなさい」
愛梨「産まれてきて、ごめんなさい……」
愛梨「巫女姫になれず、多大なるご迷惑をおかけしました」
海梨「よくできました」
にっこりとした笑みを浮かべた海梨
抵抗もせずに地べたに座り込んでいる愛梨
愛梨の足首は鎖で拘束されている
海梨「姉の謝罪に免じて、食事を与えることをお許しください」
来客4「なんとお優しい」
来客5「さすがは巫女姫様」
苛立ちを抱いていたはずの海梨は突如表情を変え、にっこりと微笑む
海梨「お姉さまの食事は、私が食べさせてあげる」
元が、どんな食べ物だったかも思い出蓮いくらい形を失ってしまった食べ物たち
ぐちゃぐちゃになった食べ物を箸で掬い上げる海梨
残骸とも呼べるような状態の食べ物を愛梨の髪の毛や顔に塗りつけていく
海梨「美味しい?」
愛梨「……とても美味しいです」
海梨「本当に美味しい?」
海梨「美味しくなかったら言って?」
海梨「巫女姫の私が、価値なしのお姉さまを守ってあげるから」
楽しそうに正義感を振りかざす海梨
愛梨も海梨の機嫌を損ねないように、作り笑いを浮かべる
二人の両親も、儀式を見物していた来客たちも、美しい姉妹愛に大きな拍手を送る
愛梨(月城家は代々、巫女姫の血を受け継いでいる)
愛梨(でも、私には願いを叶える歌が唄えない)
愛梨(私は生まれてから死ぬまでずっと価値なし)
〇屋敷の出入り口/夜
眼鏡をかけて、人目につかないような恰好をさせられている蓮
屋敷に来る人間に不審な者が紛れていないか確認する蓮
屋敷の出入り口は厳重に警備されており、蓮がいてもいなくてもいい状況
来客A「ねえ、あれ」
来客B「っ、紫藤のご子息……」
来客C「なんて縁起が悪い……」
蓮が来客に見つかってしまう
来客の視線を煩わしく思いつつも、騒ぎを大きくしないように来客へと会釈をする
自分がこの場にいない方がいいと判断した蓮が、場を去ろうとする
来客D「巫女姫様の曲を作れない屑が……」
来客の声に反応して、足を止める蓮
蓮「ええ、そうですよ」
来客たちの言葉に屈することなく、堂々と振る舞う蓮
蓮「俺は紫藤の生まれなのに、音を視ることができない屑野郎です」
来客D「っ、貴様っ!」
来客C「相手にするだけ無駄よ」
来客B「曲を作れない紫藤の人間に未来はない」
密やかに拳に強く力を込める蓮だが、その拳で誰かを殴ることはしない
来客A「早く海梨様の歌を聞きに行きましょう」
蓮「……今日は海梨様が儀式を執り行う日」
蓮「皆様にも楽しんでいただけますと幸いです」
来客を不快な気持ちにさ蓮いように、爽やかな笑みを浮かべて挨拶をする蓮
だが、蓮は場の空気感に耐えられず、この場を去る
〇庭/夜
儀式のために豪勢な飾りつけや美しい花々が咲き誇っている庭
来客の人々は楽しそうに談笑していて、自分とは縁遠い華やかな世界に軽蔑の眼差しを向ける蓮
花を美しく見せるための照明と、空に輝く月と星の明かり。最低限の光で包まれている幻想的な庭
愛梨が自分の足を身綺麗にするための井戸水の音がする
蓮(こんな時間に水撒き?)
井戸付近へと足を運ぶ蓮
鎖から解放された愛梨が体に付いた食事を、水で洗い流していた
蓮「何をやっているんですか」
愛梨「え……」
勝手に水を使用していたことを咎められると思った愛梨は体を強張らせる
蓮「こんな夜更けに水なんて使って」
蓮「体を冷やしたらどうするつもりですか」
愛梨から釣瓶(縄の先に桶をつけて、井戸の中に下ろして水を汲むための道具)を取り上げる蓮
愛梨に付着していた残飯を手で払い除ける蓮
愛梨「やめてください! 汚い……」
蓮「愛梨様は、月城の人間です」
汚れた自分に触れてほしくなかった愛梨は抵抗を示す
蓮は自分が汚れることなんてお構いもなしに、愛梨を身綺麗にしていく
蓮「汚くなんてありませんよ」
蓮に対して抵抗を示していた愛梨だが、蓮の言葉を受けておとなしくなる
蓮「愛梨様は、いつだって美しい」
残飯を払い終え、顔を上げる蓮
言葉を返すことすら忘れ、蓮を見つめる愛梨
蓮と見つめ合う状況に耐えかねた愛梨は、我に返って言葉を紡ぎ始める
愛梨「私の名を知っているのなら、私が価値なしだと知っていますよね」
愛梨「巫女姫になれない月城の少女に価値はない」
愛梨「美しいなんて言葉、私には……」
釣瓶を使って、自分の手を洗う蓮
水の音に愛梨の声がかき消される
蓮「月城の血は、愛梨様を裏切りませんよ」
愛梨「私に未来はありません」
愛梨「私の歌には価値が……」
蓮「俺は、好きですよ」
言葉を返すことすら忘れ、蓮を見つめる愛梨
蓮「初めまして」
蓮「巫女姫様の音紡ぎ……を担う予定だった紫藤蓮です」
蓮「音紡ぎは巫女姫様に歌を捧ぐ存在」
蓮「俺は、愛梨様の歌声を知ってるんです」
愛梨「でも、神に届かない歌なんて……」
蓮「神に届いても届かなくても、どうでもいいです」
蓮「俺にだけ聞こえれば、それで」
愛梨との距離を縮めるために、一歩ずつ近づこうとする蓮
対照的に愛梨は蓮から距離をとるために、一歩ずつ遠ざかろうとする
蓮「逃げないでください」
懐に備えていた拳銃を取り出し、銃口を愛梨へと向ける
蓮「殺せなくなっちゃうじゃないですか」
・自分を卑下するような溜め息を吐き出し、愛梨を見つめる蓮
蓮「こんな出会い方は望んでなかったなぁ」
拳銃を持っていない方の手で腕を引かれ、バランスを崩した愛梨は蓮の腕の中へと引き込まれる
銃口から銃弾が放たれる音が、庭へと響く
〇和造りの屋敷/夜
金持ちが住むような広大な屋敷
多くの客人が屋敷に招かれ、妹の海梨の歌を聞くために集まっている
愛梨(この世界で最も価値がある少女を)
華やかな着物で着飾っている海梨
客人たちは満面の笑みを浮かべ、海梨に注目している
両親から頭を撫でられたり、抱きしめられたり、溺愛される海梨
愛梨(巫女姫と呼ぶ)
広間の隅で、みすぼらしい恰好で拘束具の足かせに繋がれた愛梨
長い鎖は屋敷を支えるための柱に繋がれていて、愛梨と柱は一心同体のようなもの
海梨を誇らしく思う両親の元には、海梨に贈るための豪華な贈り物を持った来客が列を成す
愛梨(巫女姫が神に歌を捧げることで)
愛梨(人々は願いを叶えてもらえる)
多くの客人が見守る中、妹の海梨が神に捧げる歌を唄う
夜空から雨が降っていたが、次第に空が晴れて星空が輝き出す
来客1「巫女姫様が雲を晴らせてくれたぞ!」
来客2「これで今年は、長雨の心配はなくなるわ」
来客3「月城様、感謝いたします」
母親「娘は巫女姫の役割をまっとうしただけのことです」
海梨が数えきれないほどの拍手に包まれ、海梨は満足げな笑みを浮かべる
唄い終わった海梨が、広間の片隅に佇んでいた愛梨を見つける
海梨「ねーえ」
不機嫌そうな声を出し、両親と来客の気を引く海梨
広間の隅っこの床に、愛梨のために用意された食事が置かれているのを見つける海梨
海梨「なんでお姉さまに食事を用意したの?」
使用人A「愛梨様もお食事を……」
使用人B「申し訳ございません! 海梨様っ!」
海梨の不機嫌そうな声に怯える使用人たち
客人に振る舞われる予定だった食事を、ぐちゃぐちゃに掻き混ぜていく海梨
海梨は食事を作ってくれた人の気持ちなんて考えもしない
芸術品と呼べるような美しい食事風景すらも壊していく海梨
海梨「お姉さまには残飯でいいのに」
海梨「こんな豪華な食事を用意しちゃって」
場が静まり返る
海梨「価値なしに与えるご飯がもったいなぁい」
海梨に反論することなく、おとなしく海梨の言葉を聞き入れる愛梨
海梨「お姉さま」
部屋の片隅にいた愛梨に近づいていく海梨
ゆっくりと顔を上げた愛梨が海梨と視線を交える
海梨「働けない怠惰な人間は、食べることを許されないの」
海梨「月城の人間なのに、どうしてお姉さまは唄えないの?」
足かせに繋がれた愛梨は、抵抗することなく妹を見つめる
長い鎖を手にしながら、姉の愛梨を所有物のように扱う海梨
愛梨「……私が無能だからです」
海梨「せいかぁい」
鎖を強く引き、バランスを崩した愛梨は犬のように四つん這いになる
海梨「神に見放されたお姉さま」
海梨「巫女姫の儀式を必要としている皆様に謝罪して」
四つん這いの状態から立ち上がろうとした途端、海梨は鎖を更に強く引っ張る
愛梨は思った通りに行動することができない
海梨「価値なしに産まれてきて、ごめんなさいって」
愛梨を蔑んだ目で見つめる海梨
愛梨「……でした」
海梨「聞こえなぁい」
愛梨「月城の人間なのに、価値がなくてごめんなさい」
愛梨「産まれてきて、ごめんなさい……」
愛梨「巫女姫になれず、多大なるご迷惑をおかけしました」
海梨「よくできました」
にっこりとした笑みを浮かべた海梨
抵抗もせずに地べたに座り込んでいる愛梨
愛梨の足首は鎖で拘束されている
海梨「姉の謝罪に免じて、食事を与えることをお許しください」
来客4「なんとお優しい」
来客5「さすがは巫女姫様」
苛立ちを抱いていたはずの海梨は突如表情を変え、にっこりと微笑む
海梨「お姉さまの食事は、私が食べさせてあげる」
元が、どんな食べ物だったかも思い出蓮いくらい形を失ってしまった食べ物たち
ぐちゃぐちゃになった食べ物を箸で掬い上げる海梨
残骸とも呼べるような状態の食べ物を愛梨の髪の毛や顔に塗りつけていく
海梨「美味しい?」
愛梨「……とても美味しいです」
海梨「本当に美味しい?」
海梨「美味しくなかったら言って?」
海梨「巫女姫の私が、価値なしのお姉さまを守ってあげるから」
楽しそうに正義感を振りかざす海梨
愛梨も海梨の機嫌を損ねないように、作り笑いを浮かべる
二人の両親も、儀式を見物していた来客たちも、美しい姉妹愛に大きな拍手を送る
愛梨(月城家は代々、巫女姫の血を受け継いでいる)
愛梨(でも、私には願いを叶える歌が唄えない)
愛梨(私は生まれてから死ぬまでずっと価値なし)
〇屋敷の出入り口/夜
眼鏡をかけて、人目につかないような恰好をさせられている蓮
屋敷に来る人間に不審な者が紛れていないか確認する蓮
屋敷の出入り口は厳重に警備されており、蓮がいてもいなくてもいい状況
来客A「ねえ、あれ」
来客B「っ、紫藤のご子息……」
来客C「なんて縁起が悪い……」
蓮が来客に見つかってしまう
来客の視線を煩わしく思いつつも、騒ぎを大きくしないように来客へと会釈をする
自分がこの場にいない方がいいと判断した蓮が、場を去ろうとする
来客D「巫女姫様の曲を作れない屑が……」
来客の声に反応して、足を止める蓮
蓮「ええ、そうですよ」
来客たちの言葉に屈することなく、堂々と振る舞う蓮
蓮「俺は紫藤の生まれなのに、音を視ることができない屑野郎です」
来客D「っ、貴様っ!」
来客C「相手にするだけ無駄よ」
来客B「曲を作れない紫藤の人間に未来はない」
密やかに拳に強く力を込める蓮だが、その拳で誰かを殴ることはしない
来客A「早く海梨様の歌を聞きに行きましょう」
蓮「……今日は海梨様が儀式を執り行う日」
蓮「皆様にも楽しんでいただけますと幸いです」
来客を不快な気持ちにさ蓮いように、爽やかな笑みを浮かべて挨拶をする蓮
だが、蓮は場の空気感に耐えられず、この場を去る
〇庭/夜
儀式のために豪勢な飾りつけや美しい花々が咲き誇っている庭
来客の人々は楽しそうに談笑していて、自分とは縁遠い華やかな世界に軽蔑の眼差しを向ける蓮
花を美しく見せるための照明と、空に輝く月と星の明かり。最低限の光で包まれている幻想的な庭
愛梨が自分の足を身綺麗にするための井戸水の音がする
蓮(こんな時間に水撒き?)
井戸付近へと足を運ぶ蓮
鎖から解放された愛梨が体に付いた食事を、水で洗い流していた
蓮「何をやっているんですか」
愛梨「え……」
勝手に水を使用していたことを咎められると思った愛梨は体を強張らせる
蓮「こんな夜更けに水なんて使って」
蓮「体を冷やしたらどうするつもりですか」
愛梨から釣瓶(縄の先に桶をつけて、井戸の中に下ろして水を汲むための道具)を取り上げる蓮
愛梨に付着していた残飯を手で払い除ける蓮
愛梨「やめてください! 汚い……」
蓮「愛梨様は、月城の人間です」
汚れた自分に触れてほしくなかった愛梨は抵抗を示す
蓮は自分が汚れることなんてお構いもなしに、愛梨を身綺麗にしていく
蓮「汚くなんてありませんよ」
蓮に対して抵抗を示していた愛梨だが、蓮の言葉を受けておとなしくなる
蓮「愛梨様は、いつだって美しい」
残飯を払い終え、顔を上げる蓮
言葉を返すことすら忘れ、蓮を見つめる愛梨
蓮と見つめ合う状況に耐えかねた愛梨は、我に返って言葉を紡ぎ始める
愛梨「私の名を知っているのなら、私が価値なしだと知っていますよね」
愛梨「巫女姫になれない月城の少女に価値はない」
愛梨「美しいなんて言葉、私には……」
釣瓶を使って、自分の手を洗う蓮
水の音に愛梨の声がかき消される
蓮「月城の血は、愛梨様を裏切りませんよ」
愛梨「私に未来はありません」
愛梨「私の歌には価値が……」
蓮「俺は、好きですよ」
言葉を返すことすら忘れ、蓮を見つめる愛梨
蓮「初めまして」
蓮「巫女姫様の音紡ぎ……を担う予定だった紫藤蓮です」
蓮「音紡ぎは巫女姫様に歌を捧ぐ存在」
蓮「俺は、愛梨様の歌声を知ってるんです」
愛梨「でも、神に届かない歌なんて……」
蓮「神に届いても届かなくても、どうでもいいです」
蓮「俺にだけ聞こえれば、それで」
愛梨との距離を縮めるために、一歩ずつ近づこうとする蓮
対照的に愛梨は蓮から距離をとるために、一歩ずつ遠ざかろうとする
蓮「逃げないでください」
懐に備えていた拳銃を取り出し、銃口を愛梨へと向ける
蓮「殺せなくなっちゃうじゃないですか」
・自分を卑下するような溜め息を吐き出し、愛梨を見つめる蓮
蓮「こんな出会い方は望んでなかったなぁ」
拳銃を持っていない方の手で腕を引かれ、バランスを崩した愛梨は蓮の腕の中へと引き込まれる
銃口から銃弾が放たれる音が、庭へと響く



