明日は、待ちに待った休日デートだ。葛西とテーマパークに出掛ける約束をしている。
楽しみで仕方がないんだけど、気がかりなこともあった。
「デートって、何を着ていけばいいんだよ……」
休日にデートをするなんて初めてだから、どんな服装がふさわしいのか分からない。
しかも相手は、あの葛西だ。学校指定の制服ですらカッコよく着こなせてしまうんだから、私服もおしゃれに違いない。
俺が変な格好をしていたら、葛西に恥をかかせてしまう。それだけは絶対に避けたかった。
クローゼットから服を引っ張り出して、ベッドの上に並べていく。どれもおかしくはないだろうけど、自信を持って「これだ!」と選べるものがなかった。
こんなことなら、デートにふさわしい一軍の服を用意しておくんだった。前日の夜に嘆いても、もう遅いんだけど……。
参考までにSNSで「#デート服」と検索をかけてみる。
インフルエンサーのコーデ紹介がいくつも出てきたけど、手持ちの服とは違い過ぎてあまり参考にならなかった。
それにシンプルな服でも、イケメンが着れば何でもおしゃれに見える。これは、服装うんぬんの話ではないような気がしてきた。
「こうなったら、一番新しい服を着ていくか」
先日購入したストライプのシャツを手に取る。店員さんにおすすめされて買った服だから、おかしくはないと思うんだけど……。
「念のため、葛西に聞いてみよう」
おしゃれのことは、おしゃれな人に聞くのが一番だ。シャツに袖を通してから、スマホのインカメで自撮りをした。
――カシャ。
頭からつま先までうつした写真を、葛西に転送する。
【明日着ていく服って、これでいいかな?】
メッセージも添えると、三秒ほどで既読が付いた。すぐに返信が飛んでくる。
【ありがとう、保存した】
「…………アドバイスはっ⁉」
いくら待っても葛西からのアドバイスは来ない。これでは俺が自撮りを送っただけじゃないか。なんだか恥ずかしい……。
でも、駄目出しされなかったということは、問題ナシということなのだろう。そう前向きにとらえることにした。
ストライプのシャツはシワにならないようにハンガーにかけて、電気を消してベッドに潜る。
「明日は楽しい一日になるといいな」
期待に胸を膨らませながら、いつもより早く眠りに就いた。
楽しみで仕方がないんだけど、気がかりなこともあった。
「デートって、何を着ていけばいいんだよ……」
休日にデートをするなんて初めてだから、どんな服装がふさわしいのか分からない。
しかも相手は、あの葛西だ。学校指定の制服ですらカッコよく着こなせてしまうんだから、私服もおしゃれに違いない。
俺が変な格好をしていたら、葛西に恥をかかせてしまう。それだけは絶対に避けたかった。
クローゼットから服を引っ張り出して、ベッドの上に並べていく。どれもおかしくはないだろうけど、自信を持って「これだ!」と選べるものがなかった。
こんなことなら、デートにふさわしい一軍の服を用意しておくんだった。前日の夜に嘆いても、もう遅いんだけど……。
参考までにSNSで「#デート服」と検索をかけてみる。
インフルエンサーのコーデ紹介がいくつも出てきたけど、手持ちの服とは違い過ぎてあまり参考にならなかった。
それにシンプルな服でも、イケメンが着れば何でもおしゃれに見える。これは、服装うんぬんの話ではないような気がしてきた。
「こうなったら、一番新しい服を着ていくか」
先日購入したストライプのシャツを手に取る。店員さんにおすすめされて買った服だから、おかしくはないと思うんだけど……。
「念のため、葛西に聞いてみよう」
おしゃれのことは、おしゃれな人に聞くのが一番だ。シャツに袖を通してから、スマホのインカメで自撮りをした。
――カシャ。
頭からつま先までうつした写真を、葛西に転送する。
【明日着ていく服って、これでいいかな?】
メッセージも添えると、三秒ほどで既読が付いた。すぐに返信が飛んでくる。
【ありがとう、保存した】
「…………アドバイスはっ⁉」
いくら待っても葛西からのアドバイスは来ない。これでは俺が自撮りを送っただけじゃないか。なんだか恥ずかしい……。
でも、駄目出しされなかったということは、問題ナシということなのだろう。そう前向きにとらえることにした。
ストライプのシャツはシワにならないようにハンガーにかけて、電気を消してベッドに潜る。
「明日は楽しい一日になるといいな」
期待に胸を膨らませながら、いつもより早く眠りに就いた。


