ヤバい教師ー赤月先生ー


16章:最後の戦い
赤月先生の冷徹な笑みが、学園全体に響くように感じられた。竜の力が完全に解放され、異次元の扉が開き、学園の空間が歪んでいく。学園の中であらゆるものが揺れ、空気そのものが震えているのを感じた。竜の力が圧倒的で、学園のすべてを飲み込もうとしている。
「学園が、異次元に引き寄せられてしまう…」愛海は震える声で言った。彼女の目の前で、学園の壁がひび割れ、天井が崩れ落ちる音が響いていた。竜の力が支配する空間では、何もかもが歪んでいく。異次元の力が溢れ、学園が消え去るその瞬間が迫っていた。
「赤月先生…」はるとは怒りに満ちた目で彼を見つめた。「お前がやろうとしていることは、すべて間違っている!」
赤月先生は微笑みを浮かべながら、ゆっくりと歩み寄る。「間違っている?お前たちが知らないだけだ、学園はただの一時的な存在に過ぎない。異次元の力を解放し、この世界を新たに支配する。それが、私の目指す『秩序』だ。」
その言葉に、はるとは憤りを感じた。赤月先生の言う「新しい秩序」が、学園を支配し、無限の力を持つ竜を召喚することで、どれほど恐ろしい結果を招くのかを理解していた。そして、彼の計画が成し遂げられる前に、それを止めなければならない。
「亜梨沙…!」はるとは振り返り、亜梨沙を抱えている愛海に駆け寄った。亜梨沙はまだ意識を取り戻していないが、その体から微かな光が放たれていた。彼女が力を使い果たし、倒れているのだが、その力が今も学園に影響を与え続けている。
「亜梨沙がいないと、もうこの力を止めることはできない…」愛海が悲しげに言った。「でも、彼女が目を覚ますまで待っている時間はない。」
直悠が冷静に言った。「俺たちの力で、何とかしなければならない。」
その言葉を聞いたはるとは、決意を新たにした。「亜梨沙が目を覚ますのを待っている暇はない。今、俺たちができることをやるんだ。」彼は赤月先生に向かって歩み寄り、戦いの準備を整えた。
赤月先生ははるとをじっと見つめ、そのまま言った。「無駄だ。君たちの力では、この竜の力には到底及ばない。」
その言葉を無視して、はるとは全身に力を込め、赤月先生に立ち向かう決意を固めた。「それでも、俺たちはあきらめない。」
その瞬間、異次元の扉がさらに開き、竜の姿が完全に現れた。竜は巨大で、その目から放たれる赤い光が学園を覆い、学園内のすべてを圧倒していく。その力は、異次元から引き寄せられた本物の竜の力そのものであり、学園全体がその力に飲み込まれようとしていた。
「今、ここで力を合わせて、この異次元の扉を閉じるんだ!」はるとは仲間たちに叫んだ。直悠、愛海、そして倒れている亜梨沙を支えながらも、力を合わせて竜の力に立ち向かう決意を見せる。
「みんなで力を合わせれば、きっと竜を封じ込められるはずだ!」愛海が声を張り上げた。
その瞬間、亜梨沙がうっすらと目を開けた。彼女は目の前で繰り広げられる光景を見つめ、しばらく黙っていたが、ゆっくりと起き上がり、その力を再び解放しようとした。
「亜梨沙!」はるとは驚き、彼女の手を取った。「無理はしないで!お前の命が削られるんだ!」
「でも、これが私にできる唯一のこと。」亜梨沙の目には、再び強い意志が宿っていた。「学園を守り、みんなを守るために、私はこの力を使う。」
その瞬間、亜梨沙の体から赤い光が再び放たれ、異次元の扉がさらに激しく震え始めた。竜の力が暴走し、亜梨沙はその力を完全に解放する。彼女の体から放たれる光が、竜の力とぶつかり合い、空間が歪んでいく。
「今だ!」はるとは声を上げ、亜梨沙の力と共鳴させるようにその力を支えた。直悠と愛海も力を合わせ、亜梨沙を支えるためにその力を放った。
そして、ついに異次元の扉が完全に閉じ、竜の力が封じ込められた。その瞬間、学園全体が静まり返り、異次元との繋がりが完全に断たれたことを感じ取ることができた。
赤月先生は驚愕の表情を浮かべて立ち尽くしていた。「なぜ、こんなことが…?」
「これで終わりだ。」はるとは冷静に答えた。「お前の計画は、もう失敗だ。」