そもそも納得いっていないんだ、そんなこと。
・
・【01 草むらで】
・
最近テスト勉強ばかりで、大好きなオナニーができていなかった。
今日やっと二回目の大型テストが終わり、我慢は限界に達した。校内で。
校舎裏。
小高い山が裏手に立っていて、木々は生い茂り、風が気持ち良い。
俺から発せられる振動は雑草に吸収されるだろう……否、そもそも誰もいないので、そんなこと気にする必要も無い。
DMMアプリを起動して、すぐさまダウンロードしてある池橋栄子の動画をクリックする。
”学校でイケないことしよっ”というタイトル通り、まさか俺は本当に高校でこんなことするとは。
本当に重症だと思う。ここまでオナニーが好きな自分とは。
でももう待てない。家まで待てない。
制服姿の池橋栄子が一人の男からスマホで写真撮影されているシーン。
このカシャッというシャッター音は日本にしか無い文化らしい。
何でも盗撮防止とかなんとかで。
でも実際問題、他の国に盗撮ってないのか? いやいやパパラッチという文化が根付いているくらいに、少なくてもアメリカには絶対ある。
日本人は他国に比べて盗撮するからって女子のSNSが言っているが、そもそも納得いっていないんだ、そんなこと。
こんな機能のせいで日本人男子がバカにされるなんて間違っている、が、このシャッター音のおかげで今興奮していることも事実だ。
グラビアアイドルの動画では基本的に男性の声が入っていない。
つまりは男性の声が無い状態で、何が起きているか視聴者に分からせないといけない。
そこでこのシャッター音のおかげで、池橋栄子が撮られまくっているということが分かるわけだ。
いや演出だって、演出だって分かる。
演出でSEを後から追加しているんだって、この高校の学年一位なんだから分かる。
でもだからって”こんなに写真を撮られている池橋栄子”を見ていると興奮が止まらなくなり、手を動かす速度はどんどん早くなっていく。
少し前屈み気味に、体を隠すように立ってオナニーをしているので、メガネが時折ズレて下がってくる。
その時はササッとスマホを持っているほうの手でメガネを上げて、自分のチンコをシコっているほうはずっとそのまま。
つまりは映像を見れていない時でさえ、シコっている状態だ。
正直学校でのオナニーって興奮するかもしれない、癖になるというか、このなんとも言えない背徳感。
環境に興奮するって変態みたいで嫌悪感すら抱いていたが、いやどうしてか、悪くない、否、良い。
いやいやそんな環境だけに興奮しているわけではなくて、ちゃんと池橋栄子の声も聴こえていて、その声が良いということが第一選択なんだろう。
俺は正直イヤホンがあんまり好きじゃないので、今もしていない。
囁きのシーンならさすがにする時もあるが、基本はこの状態でいつもオナニーをしている。
まあ一人暮らしでもないので、没頭し過ぎないようにしているわけだけども。
こんな時は、と一瞬思ったけども、校舎裏なら誰も来ないだろうし、この程度の音量に反応できる人間もいないと思うし。
さぁ、今はこの池橋栄子が男子から写真を撮られまくっているシーンに没入しよう。
カシャッ。
カシャッ。
カシャッ。
違和感に気付いたのは三回目だった。
この動画はお気に入りの動画なので、何度も見ているから分かるが、シャッター音が聞こえる度に画面エフェクトとして、白くフラッシュする。
でも何故かシャッター音とフラッシュが合わないのだ。もっと思えば、シャッター音の量が多い。
一体なんなんだと思いながら、ふとなんとなしに横を見たその時だった!
なんと俺のことをスマホで撮影しているクラスメイトがいたのだ!
「佐藤さん!」
俺は叫んだ瞬間にフィニッシュしてしまった……不覚……まさかクラスメイトの黒ギャルでフィニッシュしてしまうなんて……俺は池橋栄子のような黒髪正統派が好きなのに……。
カシャカシャカシャカシャカシャ。
やめろ、やめろやめろやめろ、連射するな。
「つーか、すごい量出てんね、益岡」
俺の精子は目の前の鮮やかな紫色の紫陽花に掛かり、精子の白が映えた。
いやそんな脳内描写はどうでも良くて、というか、なんというか、まあ、なんだ、マジで、えっと、その、
「校舎裏だなんて……悩みなら、俺が、聞こうか……?」
と俺がそう言い放った刹那、佐藤さんは豪快に吹き出して笑い、
「むしろ校舎裏でシコってる益岡のほうが悩み、すごそうだし!」
と言われてしまい、そりゃそうだと思ったし、俺のさっきの台詞、マジでなんなんだ。
俺はとりあえずチンコをトランクスの中にしまおうとすると、
「拭いたほうが良くね?」
と言われてしまい、俺は自分のチンコを確認してから、
「キレ、良いほうだから」
と答えて、片付けた。
「精子にキレとかあるんだっ」
そうフフっと笑いながら言った佐藤さん。
いや、というか、
「あんま、言わないでほしい」
とおそるおそる言ってみると、佐藤さんは鼻を吹いてから、こう言った。
「じゃあ今日からあーしの奴隷ってことでっ」
「ちょっ! 奴隷って!」
と言いながらつい手を伸ばしてしまうと、
「シコった手こっちに向けるなしっ」
と言いながら佐藤さんはちょっとバックステップをとって、俺から距離をとった。
いやまあ確かにそうかと反省してから、俺は除菌スプレーを取り出して、シュッシュとしていると、佐藤さんは息をついてから、
「いや菌というかチンコ感なんだし」
「だよなっ」
と何か平然と装うような言葉が出たけども、内心汗でびっちょりだ……否、もうマジで額からも汗が吹き出ている。もう終わりだ……否、奴隷を全うできればまだ生きていけるのか……否、奴隷なんて全うするなよ、という否のトリプルプレー。
果たして佐藤さんは次に何を言い出すのか、待っていると、口を開いてこう言った。
「まっ、益岡もおこぼれあるヤツだし」
もしかするとエロいことをしろみたいなことなのか、いやでも俺は全然佐藤さんがタイプじゃないと思っていると、
「あーしさぁ、赤点ばっか取って進級ヤバイんだよねぇ、今日のテストも無理そうだしぃ、だからさ内申点上げたいんだよねぇー」
甘ったるい声で、何か誘惑するようにそう喋り始めた佐藤さん。
俺を家庭教師にするとかそういうことか?
「でねぇ、ほら、最近この辺り事件が多いじゃん? だからそれをボランティアの探偵として解決して、内申点上げたいんだよねぇっ」
「い、いや、普通に勉強すればいいのでは? 俺も教えるし」
「だぁかぁらぁ、もう勉強じゃ無理なんだってばぁ、というか口答えしたらこの写真、バラまくしぃ?」
卑しく微笑みながら、俺がシコってる写真を見せてきた佐藤さん。
ということはもう確定か、そういうことをすることが。
いやでも、
「俺、コミュ障だし……」
「だからさぁ、前面に出るのはあーしだから。謎解きの部分だけやってくれりゃぁ、あとはあーしの手柄ってことでうまくやるし」
「謎解き……なんてできるかな、学校の勉強とは違うし」
「できないならできないでいいよ、この写真バラまくだけだし」
「やります……がんばってやります……」
と拳を震わせながら答えるしかなかった。チンコは今までで一番小さくなっていた。賢者タイムとか関係無く。恐怖で。
「じゃっ、そういうことで益岡これからよろしくだしっ」
と言って手を差し出してきた佐藤さん。
いや、
「握手すると除菌チンコの手になるけども」
「まっ、黒ギャルなんでそれくらい気にしないしぃっ」
と舌を出して笑った佐藤さん。
黒ギャルすごっ、と思いながら握手した俺。若干チンコのサイズは元に戻った。
とはいえ、とはいえだ、まさかこんなことになるなんて。
当たり前だが、そもそも納得いっていないんだ、そんなこと。
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・【01 草むらで】
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最近テスト勉強ばかりで、大好きなオナニーができていなかった。
今日やっと二回目の大型テストが終わり、我慢は限界に達した。校内で。
校舎裏。
小高い山が裏手に立っていて、木々は生い茂り、風が気持ち良い。
俺から発せられる振動は雑草に吸収されるだろう……否、そもそも誰もいないので、そんなこと気にする必要も無い。
DMMアプリを起動して、すぐさまダウンロードしてある池橋栄子の動画をクリックする。
”学校でイケないことしよっ”というタイトル通り、まさか俺は本当に高校でこんなことするとは。
本当に重症だと思う。ここまでオナニーが好きな自分とは。
でももう待てない。家まで待てない。
制服姿の池橋栄子が一人の男からスマホで写真撮影されているシーン。
このカシャッというシャッター音は日本にしか無い文化らしい。
何でも盗撮防止とかなんとかで。
でも実際問題、他の国に盗撮ってないのか? いやいやパパラッチという文化が根付いているくらいに、少なくてもアメリカには絶対ある。
日本人は他国に比べて盗撮するからって女子のSNSが言っているが、そもそも納得いっていないんだ、そんなこと。
こんな機能のせいで日本人男子がバカにされるなんて間違っている、が、このシャッター音のおかげで今興奮していることも事実だ。
グラビアアイドルの動画では基本的に男性の声が入っていない。
つまりは男性の声が無い状態で、何が起きているか視聴者に分からせないといけない。
そこでこのシャッター音のおかげで、池橋栄子が撮られまくっているということが分かるわけだ。
いや演出だって、演出だって分かる。
演出でSEを後から追加しているんだって、この高校の学年一位なんだから分かる。
でもだからって”こんなに写真を撮られている池橋栄子”を見ていると興奮が止まらなくなり、手を動かす速度はどんどん早くなっていく。
少し前屈み気味に、体を隠すように立ってオナニーをしているので、メガネが時折ズレて下がってくる。
その時はササッとスマホを持っているほうの手でメガネを上げて、自分のチンコをシコっているほうはずっとそのまま。
つまりは映像を見れていない時でさえ、シコっている状態だ。
正直学校でのオナニーって興奮するかもしれない、癖になるというか、このなんとも言えない背徳感。
環境に興奮するって変態みたいで嫌悪感すら抱いていたが、いやどうしてか、悪くない、否、良い。
いやいやそんな環境だけに興奮しているわけではなくて、ちゃんと池橋栄子の声も聴こえていて、その声が良いということが第一選択なんだろう。
俺は正直イヤホンがあんまり好きじゃないので、今もしていない。
囁きのシーンならさすがにする時もあるが、基本はこの状態でいつもオナニーをしている。
まあ一人暮らしでもないので、没頭し過ぎないようにしているわけだけども。
こんな時は、と一瞬思ったけども、校舎裏なら誰も来ないだろうし、この程度の音量に反応できる人間もいないと思うし。
さぁ、今はこの池橋栄子が男子から写真を撮られまくっているシーンに没入しよう。
カシャッ。
カシャッ。
カシャッ。
違和感に気付いたのは三回目だった。
この動画はお気に入りの動画なので、何度も見ているから分かるが、シャッター音が聞こえる度に画面エフェクトとして、白くフラッシュする。
でも何故かシャッター音とフラッシュが合わないのだ。もっと思えば、シャッター音の量が多い。
一体なんなんだと思いながら、ふとなんとなしに横を見たその時だった!
なんと俺のことをスマホで撮影しているクラスメイトがいたのだ!
「佐藤さん!」
俺は叫んだ瞬間にフィニッシュしてしまった……不覚……まさかクラスメイトの黒ギャルでフィニッシュしてしまうなんて……俺は池橋栄子のような黒髪正統派が好きなのに……。
カシャカシャカシャカシャカシャ。
やめろ、やめろやめろやめろ、連射するな。
「つーか、すごい量出てんね、益岡」
俺の精子は目の前の鮮やかな紫色の紫陽花に掛かり、精子の白が映えた。
いやそんな脳内描写はどうでも良くて、というか、なんというか、まあ、なんだ、マジで、えっと、その、
「校舎裏だなんて……悩みなら、俺が、聞こうか……?」
と俺がそう言い放った刹那、佐藤さんは豪快に吹き出して笑い、
「むしろ校舎裏でシコってる益岡のほうが悩み、すごそうだし!」
と言われてしまい、そりゃそうだと思ったし、俺のさっきの台詞、マジでなんなんだ。
俺はとりあえずチンコをトランクスの中にしまおうとすると、
「拭いたほうが良くね?」
と言われてしまい、俺は自分のチンコを確認してから、
「キレ、良いほうだから」
と答えて、片付けた。
「精子にキレとかあるんだっ」
そうフフっと笑いながら言った佐藤さん。
いや、というか、
「あんま、言わないでほしい」
とおそるおそる言ってみると、佐藤さんは鼻を吹いてから、こう言った。
「じゃあ今日からあーしの奴隷ってことでっ」
「ちょっ! 奴隷って!」
と言いながらつい手を伸ばしてしまうと、
「シコった手こっちに向けるなしっ」
と言いながら佐藤さんはちょっとバックステップをとって、俺から距離をとった。
いやまあ確かにそうかと反省してから、俺は除菌スプレーを取り出して、シュッシュとしていると、佐藤さんは息をついてから、
「いや菌というかチンコ感なんだし」
「だよなっ」
と何か平然と装うような言葉が出たけども、内心汗でびっちょりだ……否、もうマジで額からも汗が吹き出ている。もう終わりだ……否、奴隷を全うできればまだ生きていけるのか……否、奴隷なんて全うするなよ、という否のトリプルプレー。
果たして佐藤さんは次に何を言い出すのか、待っていると、口を開いてこう言った。
「まっ、益岡もおこぼれあるヤツだし」
もしかするとエロいことをしろみたいなことなのか、いやでも俺は全然佐藤さんがタイプじゃないと思っていると、
「あーしさぁ、赤点ばっか取って進級ヤバイんだよねぇ、今日のテストも無理そうだしぃ、だからさ内申点上げたいんだよねぇー」
甘ったるい声で、何か誘惑するようにそう喋り始めた佐藤さん。
俺を家庭教師にするとかそういうことか?
「でねぇ、ほら、最近この辺り事件が多いじゃん? だからそれをボランティアの探偵として解決して、内申点上げたいんだよねぇっ」
「い、いや、普通に勉強すればいいのでは? 俺も教えるし」
「だぁかぁらぁ、もう勉強じゃ無理なんだってばぁ、というか口答えしたらこの写真、バラまくしぃ?」
卑しく微笑みながら、俺がシコってる写真を見せてきた佐藤さん。
ということはもう確定か、そういうことをすることが。
いやでも、
「俺、コミュ障だし……」
「だからさぁ、前面に出るのはあーしだから。謎解きの部分だけやってくれりゃぁ、あとはあーしの手柄ってことでうまくやるし」
「謎解き……なんてできるかな、学校の勉強とは違うし」
「できないならできないでいいよ、この写真バラまくだけだし」
「やります……がんばってやります……」
と拳を震わせながら答えるしかなかった。チンコは今までで一番小さくなっていた。賢者タイムとか関係無く。恐怖で。
「じゃっ、そういうことで益岡これからよろしくだしっ」
と言って手を差し出してきた佐藤さん。
いや、
「握手すると除菌チンコの手になるけども」
「まっ、黒ギャルなんでそれくらい気にしないしぃっ」
と舌を出して笑った佐藤さん。
黒ギャルすごっ、と思いながら握手した俺。若干チンコのサイズは元に戻った。
とはいえ、とはいえだ、まさかこんなことになるなんて。
当たり前だが、そもそも納得いっていないんだ、そんなこと。