「ハーブっていうからミオの庭にあるものと似たのを想像していたんだけれど、木もあるのか」
「ええ。使うのは花や葉だけど。それを使ったハーブティはナイトティとも呼ばれ、眠る三十分ぐらい前に飲むと良い睡眠をもたらせてくれるわ」
海外では街路樹として植えられ、楽器の材料にもなるほど慣れ親しまれた木だ。見た目も、甘い香りもリンデンに間違いない。
「あ、あの奥にある紫の花はラベンダーじゃないかしら、それからあの黄色い花はカレンデュラかも知れない」
どちらもハーブティとしてよく飲まれる。もしかすると奥にはもっとあるかも知れない。
行きたい、と身を乗り出すミオにジークは釘を刺す。
「ミオ、絶対に勝手に森に入らないで」
「……分かってるわ」
この森では辻馬車も止まらないらしい。魔獣が出るからね、とジークはさらに念押しする。
残念だけれど、そもそも他人の土地。許可なく勝手に入りハーブを採取するわけにはいかない。
(でも、この世界にハーブがあるのは分かったわ)
入っていい森の中にもハーブがある可能性がある。そこで探せば良いのだと、ミオは自分を納得させた。
「ええ。使うのは花や葉だけど。それを使ったハーブティはナイトティとも呼ばれ、眠る三十分ぐらい前に飲むと良い睡眠をもたらせてくれるわ」
海外では街路樹として植えられ、楽器の材料にもなるほど慣れ親しまれた木だ。見た目も、甘い香りもリンデンに間違いない。
「あ、あの奥にある紫の花はラベンダーじゃないかしら、それからあの黄色い花はカレンデュラかも知れない」
どちらもハーブティとしてよく飲まれる。もしかすると奥にはもっとあるかも知れない。
行きたい、と身を乗り出すミオにジークは釘を刺す。
「ミオ、絶対に勝手に森に入らないで」
「……分かってるわ」
この森では辻馬車も止まらないらしい。魔獣が出るからね、とジークはさらに念押しする。
残念だけれど、そもそも他人の土地。許可なく勝手に入りハーブを採取するわけにはいかない。
(でも、この世界にハーブがあるのは分かったわ)
入っていい森の中にもハーブがある可能性がある。そこで探せば良いのだと、ミオは自分を納得させた。