《登場人物設定》(主要人物)


 ヘカティア


 本作の主人公!

 ヘカティアという名前はギリシャ神話に登場する女神ヘカテーから頂きました。話は大体決まっているのに、名前が出ない......と悩んだ時、ふと思いました。何か神話からつければそれっぽくなるんじゃね?と。闇の神様で女の子という設定は決めていたので、闇とか夜とか月に関する女神を調べて見つけました。

 エテルと闘っている時は元のお姉さん口調だったり、呼び捨てだったりしていますが、あれはわざとです。ヘカティアが慌てている感じを出したいな、と思って書いたらそうなっちゃいました。



 ローラン

 明るくて優しくて頼りになる、ザ・勇者だけど、過去に起きたことを忘れられないっという設定は、プロットの時からありました。完璧な勇者様が一般人のように落ち込んだり悩んでいたら、親近感湧くのでは?というそれだけの理由で過去が重くなってしまいました。本当にごめんなさい、ローラン。

 ローランという名前は中世ヨーロッパで人気のある伝説上の人物から頂きました。



 伊邪和那美

 異世界ファンタジーと言ったら、異世界人だよね!ということで生まれました。パーティーのバランスを考えて、高校生となりました。ボケ多めのパーティーメンバーの中ではツッコミ役となっています。

 見て分かる通り、美少女が大好きです。愛でます。推します。とは言っても、一人っ子なのか、美少女だけではなく子どもは大好きです。

 那美の名前は日本出身なので、日本神話から取りました。女神様の名前をそのままにすると名字に違和感があったので和を足してしまいました。



 ルナ

 プロットには登場せず、書いている途中でいつのまにか誕生しました。ヘカティアとは真反対の天使です。見た目はヘカティアより少し大きいですが、それでも小さいです。見た目はショタだけど、中身はかなりの年月を生きているお爺さん、をイメージして書いた気がします。

 ルナの名前はローマ神話の月の女神ルナ、からそのままもらいました。ネーミング理由としては、ローランが言ったセリフそのままです。



 エテル

 本作のラスボス的存在でありながら、魔道具の被害者。ヘカティアやルナと違って、中身と見た目が同じの幼女です。元々プロットには、ルナと同様エテルはいませんでした。異世界ファンタジー定番の魔王討伐をテーマとしたプロットでした。でも、魔王を倒したらその後どうするんだ?ということで、魔道具に操られた一般人を助けるというお話に変化しました。 (魔王と神の関係が考えるのが大変だったからもあります)

 エターナルという永遠を意味する英単語が元になっています。





 ここまで本当にありがとうございました。正直初めての長編だったので、不安でいっぱいでした。ですが、本編を完結することができたのは、数多くの物語の中から拙作を選んでいただいたあなたのおかげです。最後に感謝の意を表して、短編をお送りいたします。









 《短編》

 ルナの前日譚


 「ねえ、ルナ。ちょっとお願いがあるんだけど良いかな?」

 「何でしょうか、主様?」


 ぼくの主様はこの世界を作った神の一柱、アポロン様。

 さっきまで、神様のお茶会に行ってたけど何かあったんでしょうか?

 でも、主様は楽しいの見つけちゃったっていう顔をしています。

 一体何があったのでしょうか?


 「実はヘカティアが人間界に行ったんだって」

 「⁉ヘカティア様が、ですか?」


 ヘカティア様は主様と同じこの世界を作った神の一柱。

 ヘカティア様の部下はヘカティア様至上主義でヘカティア様は外に出られないっていうことは神の下で働いている者は絶対に知っています。

 よく主様のところに遊びに来られるけど、いつも内緒にしているとこの間こっそり教えて頂いたほど、部下が厳しいらしいです。


 「びっくりだよね。通信玉で見なければ分からなかったよ。あのギュンダーの許可を取って人間界に行くって、この間の話で興味、持ったのかな?」

 「この間のお話ってアポロン様が助けてもらったという?」

 「そうそう。困っている人には手を差し伸べるって言ってさ、僕のことを治してくれた話を言ったんだよね。それでさ、人間界に行ってくれないかな?」

 「左遷、ですか」


 人間界に行ってしまえば主様に会う回数が減ってしまいます。

 何かやってしまったでしょうか......。

 絶対的な主様の前で命乞いなんて見っともないです。

 ここは潔く行きましょう!


 「左遷しますね!」

 「え、いや、左遷じゃない」

 「え?」


 つい主様の前でそんなこと言ってしまうとは......。


 「いつも仕事に覆われているから、バカンス的な感じだよ。行ったことないでしょ、人間界?せっかくだし楽しんでおいでよ、ヘカティアと一緒に」

 「はい!」


 主様はぼくのことを左遷しなかった......!

 神様と一緒に人間界、楽しそうですね!

 その前に緊張でお腹が壊れないと良いですけど......。


 「あ、そうそう。言ってなかったけどヘカティアには伝えていないから、ばれないようにね。んじゃあ、行ってらっしゃい」

 「え、それは」


 主様に言う前に魔法陣が完成してしまい吸い込まれてしまいました......。

 次あった時は絶対にきちんと伝えますから!





 天界では嗅ぐことがない不思議な香りが鼻腔をくすぐります。

 四つの足からやや湿った地面を感じってなんで四つ⁈

 魔力探知を客観的に見れるようにすると、


 「ガルルルル⁈ (何ですか、これは⁈) 」


 ぼくは白い魔獣になっていました。

 しかも声まで魔獣......。

 それに変身魔法が妨害を受けて使えなくなっています。

 主様のことだから、わざとでしょう。

 しょうがないですね。

 この姿でヘカティア様に会いに行きましょう。

 直ぐ近くにいますし。


 「ガルルゥゥゥ(ヘカティア様、お供させていただいてもいいでしょうか?) 」

 「ほんとだね。ヘカテーは魔獣の気を引いてくれる?その間に僕が倒すから」


 何故か、ヘカティア様の隣にいた男が剣を鞘から抜いてきました。

 うーん。

 これは......不味い、ですよね?

 当たらないように逃げ回っていると


 「魅惑」


 さすがヘカティア様!

 これなら、ヘカティア様と一緒について行けそうです。

 ぼくはヘカティア様の魔法にかかったふりをして、ヘカティア様とローラン様の旅について行けるようになりました。

 何が待っているんでしょうか?

 楽しい旅だと良いですね!