かなたは私の頭をわしゃわしゃと撫でた。

「決まっていなくたって、少なからず俺はもう既に応援してる。この中から見つけて、少しでもやりたいって前向きな気持ちになっただけで十分すごい。」

まるで自分の進路が決まったかのようにかなたはキラキラとした笑顔で私の頭を撫でていた。

「あ、ありがとう…。
自分でなにをやりたいか、これ見て色々調べて決めてみる。かなたに任せっぱなしじゃなくて、自分でもちゃんと調べてみる。」

そう、かなたにばかり頼っていられないのだ。
頼ることも大切だが、自分で決めるのが1番大切。

「そっか。なら俺は一旦ここでお手伝い終了だな！
またわかんない事とか、知りたいこと、しんどい事あったらすぐ言えよ？またすぐ来てやるから。」

「うん、ありがとう。なんだか私たち、本当に関係性が少し変わったよね。」

ずっと大切な幼馴染というのは変わらない。
けれど、やはり昨日からそれ以外の大切な気持ちが芽生えた気がする。