「お疲れ様。どうぞあがってください。」

ドアを開けそういうと、かなたはありがとう、お邪魔します。と一言呟きうちに入った。

「部屋、どこ使う?一応リビングも私の部屋も片付けたからどっちでもいいよ。」

「わざわざ悪いな、ありがと。俺はどっちでもいいけど…。おばさんが帰ってきたとき俺が居るのわかった方がいいと思うから、リビング借りようかな。」

「分かった。お母さんにはさっき連絡して、自由に使っていいよって言われてるからどっちでも大丈夫だけど、かなたがそう言うならそうしよ。」

そう言って、リビングで今後について話すことにした。
簡単に飲み物とお菓子を用意して、机に戻ると先に座っていたかなたがノートを1冊机に出していた。

「なに?それ。」

「今日考えてたんだ、お前が言ってた人の役に立てる仕事。ざっとだけど、それっぽいの並べてきたんだ。」

「え、わざわざ調べてくれたの?ありがとう…。」

思わぬ気遣いにびっくりしながらもきちんとお礼を伝えた。