そこから私の学校生活は一変した。

クラスの女の子たちはいじめの標的が自分に変わらないように、その子の言うことがこの世の全てかと思わせるほど、見事なまでに言うことを聞いて動いた。
そのため、私は当たり前に無視をされ、あっという間にクラスという狭い世界で孤立した。

だが、そんなこと正直なんとも思わなかった。
確かに少しばかりは寂しいと感じたけれども、私は間違ったことをしていないと自信を持っていたからだ。

いつか絶対、向こうが間違っていると誰かが気付き、わかってくれると信じていたからだ。

孤立は約1年ほど続いた。
時間が経つにつれて、少しずつ精神的には辛くなってきていたが、それでも私の心の根本は折れなかった。

『私は、間違ったことをなにもしていない。自分がしたいように、自分と友達を守っただけ。』

そう自分に言い聞かせ、負けないという気持ちを強く持って生きていた。

そうしている間に、気が付けば周りも向こうが間違っているということに気付き、怖気付くのをぽつぽつと辞め始めるクラスメイトが現れた。そのような人物が一人でも居れば、それに便乗する人が多発し、あっという間に向こうが孤立していった。

私は、やっと勝ったと安堵した。
勝った、という表現が合っているのかは分からないが。
ひとまず、このお世辞にも安全とは言えない世界から脱出することが出来た。