感想ノート

  • 情景描写が圧倒的で感動よりも尊敬が勝ちました。
    特に第一章の職員室と校舎の説明のシーンが天才的です。どこからその言葉が出てくるのか教えて欲しいくらいです。
    一見普通のストーリーかと思いきや、伏線やハッとする展開があり、楽しく読めました。素敵な物語ありがとうございます

    2024/05/31 22:53

  • たった2人の文学部。
    他人との関わりを絶ってしまっている常陸君と、来夏の出会いは偶然のようで、運命的で。
    教室にいるときの儚げな感じを覆すほどの、明るく強引な来夏に振り回されながら、常陸君が少しずつその殻を破っていく様子が丁寧に描かれていて、思春期の成長を感じました。
    まるでコントのようにテンポの良い会話は、読んでいて微笑ましかったです。
    明るめの来夏はこんな感じで話して、常陸君はクールに返してるんだろうな、なんて声を想像してしまうくらいでした。
    そして常陸君を元気よく振り回す来夏が抱えている過去。
    もし自分がその立場だったら。
    想像するだけで、背筋が凍りました。
    盗作疑惑がかけられて、ネットでも学校でも噂の的になって。それだけでなく、不治の病、余命宣告。
    どうしたって、消えてしまいたくなることが重なってしまったのに、それでも好きに生きてやる!と死に背を向けた来夏は、とても素敵な少女ですね。
    人と関わることに興味を抱かない常陸君が惹かれるのもわかります。
    夏の太陽よりも眩しい来夏を、好きにならない人はいないでしょう。
    そして恋心を自覚してからの、恋人ターンが“お互いの距離を探ってしまう”という、幸せに溢れたものではなかったことから、不治の病の残酷さを思い知らされました。
    しかし唐突に訪れた別れには、驚かされました。
    後悔のないように生きていても、後悔してしまうものなんだなと思いました。
    終始丁寧な描写が多く、気付かされることもたくさんありました。
    青春、余命ものとしての切なさ、そして前向きになれる言葉。
    素敵な要素が詰まった物語を、ありがとうございました。

    碓氷澪夜 2024/05/24 01:53

  • ランキングを漁っていたら上位に出てきたので読ませて貰いました。私は今40代なのですが、このような青春をしたかったなと思いました。ただの恋愛小説かと思いきや、視点を変えれば人間としての成長や葛藤を描いているのが魅力的でした。

    小鳥遊高梨 2024/05/14 16:17

  • 近々読みます!と言いつつ、本日読み切ってしまった矢田川です。
    とても瑞々しい青春恋愛小説でした!!
    私もまったく同じ二作から影響を受けて小説を書き始めた者ですので、一番共感したのはじつはあとがきだった…などということはありません!(多分)

    一番良いなと思ったのは、主人公、常陸のやるせない赤裸々とした感情です。人との関わりを遠ざけているなか、ひょんなことから深く関わることになった来夏。彼女との出会いが少しずつ少しずつ常陸の気持ちを変えていく様子は、読んでいてとても心に感じるものがありました。
    二人の掛け合いも青春の甘酸っぱさとコミカルさ、そして余命宣告を背景とした切なさや儚さ、抗いきれない葛藤と、じつに鮮明かつ精緻に描き切っていて、最後のシーンは鳥肌が立ちました!
    情景描写も細やかで、二人が今どこにいてどんな顔で会話をしているのかとあれやこれやと想像を膨らませて読み進めていました。私も見習わせていただきます。

    相当な時間を費やされた大作ということで、本当に大変だったと思います。そんな貴重な時間を費やし、とても素敵な物語を紡いでくださりありがとうございました!

    矢田川いつき 2024/05/09 21:34

  • 初めまして。葉方萌生と申します。
    作品拝読しました!
    余命を扱った王道の恋愛小説で、ひとつひとつの言葉や表現に圧倒されながら読みました。来夏の、苦しみを隠しながら物事を的確に捉え明るく生きている姿が、ぐっと胸に響きます。
    他の方も書いていらっしゃいますが、来夏と常陸の会話が濃厚で、くすっと笑えるところもあり、いろんな感情にさせてもらいました。私も同じようなテーマで作品を書くことが多いので、とても参考になります。
    素敵な作品をありがとうございました。
    これからも応援しています。

    葉方萌生 2024/05/02 19:11

  • 魅力的なお話でしたが、構成の面で気になることがありました。七色病という特殊な病気の設定を生かしきれてないように感じます。また、来夏の死後の常陸や周りの人間の心情をもっと深掘りすると良いと感じました。作者さんがあとがきでふれているように君月は発光病という特殊な病気の設定を生かしきれています。七色病という設定を唯一無二なものにするためにもっと病気に視点を当てても良いかと思います。
    ですが、文一つ一つの語彙力や情景描写はとてもすごく、何度も鳥肌の立つ表現に出会いました。以上の点を直せば間違えなく本にできるレベルになります。
    長々とすいません。

    Koko 2024/04/28 02:32

  •  一つ一つの言葉が心に響き、すごく感動しました。また、ストーリー性も整っていたので、読みやすかったです。「君の膵臓を食べたい」や「君は月夜に光り輝く」などの影響を受けているにも関わらず、それらの小説と異なった二人の駆け引きは、目を離せませんでした。また、『七色病』というオリジナルの病気も、興味深い内容でした。
     私も小説を書いていますが、なかなか書きあげられません。しかし、この小説のような素晴らしい作品を書いてみたいです。粘り強く、何度も書き、いつかは小説を投稿できるように頑張ります。
     この小説の書籍化と、新たな作品をお待ちしています。

    ひまわり 2024/04/27 08:30

  • 「現在進行形で好きです。好きです。大好きです。愛してます。愛してる。」
    この言葉で全部持ってかれました!!
    自分の中の恋愛小説好きが充電されました
    君は僕を染め輝かすというタイトルにぴったりの内容だと思いました。

    排他的経済的水域 2024/04/21 20:23

  • 二人の駆け引きがとても印象的でした。はじめは来夏の思いが先行していましたが、徐々に常陸が自分の気持ちに正直になっていく所がとても良かったです。語彙力や文書構成力がとてもあり、きっと頭のいい人だと思いました。Twitterのプロフィールを見て、高校生(???)とわかってとても驚きました。

    ただ、七色病という独自設定をもっと生かした構成にすればいいと思いました。

    十文字 2024/04/16 09:58

  • 私はかなり前から、この作品を拝見していたものです。以前より、情景描写を始め、様々な言葉を多用しており、読んでいて頭にぱっと風景が浮かぶぐらいとても分かりやすい小説だったと思います。また、内容の部分も登場人物の気持ちの変化が自然でとても読みやすいのはもちろん、『七色病』というオリジナルなものにしたことで、よりインパクトを残せていると思います。
    作者さんのあとがき、おまけまで読ませていただきました。とてもお辛い過去があったのに、それでも前を向いてより良い小説を書こうとしている姿に感動しました。人よりも辛い経験をしたからこそ得られるものがあるという前向きな姿勢は、自分にもとても響きました。受験失敗や当時付き合っていた恋人に酷いことをしてしまったことに対して、きちんと謝りたいと思えるようになりました。人間の命というのは実に儚いということ、後悔のない人生を送るということをこの作品が伝えているのではないかなと感じました。
    私も小説を書いたりするのですが、まだまだ改善するものがあると同時に感じました。良い刺激になりました。ありがとうございます。
    新しい作品も楽しみにしています。

    あいり 2024/03/31 01:55

  • なんというか、とても感動しました!!!!!!

    来夏と常陸の駆け引きが話を進めるにつれて際立っていくのがすごく魅力的です!!!!!
    あと、表現がとてもはば広く美しかったです。ありきたりな描写の地の文を独特な表現を用いることにより、この作品のみの世界観を作り出している気がしました。

    個人的に書籍化してほしいほどの小説です。

    低浮上女 2024/03/30 10:53

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