「ねぇ、それでさ。六花は部活、どうする？」


キタ！

智恵理にそう質問された瞬間、疑念が確信に変わった。


「六花さえ良ければさ、一緒に男バスのマネージャーやらない？」


――間違いない。私は、過去にタイムスリップしている。

やや遠慮がちに尋ねる智恵理の言葉と様子は、一度目のときと完全に同じだった。


「ちょっと。六花、私の話、聞いてる？」

「う、うん。もちろん聞いてるよ。男バスのマネージャーをやらないかって話だよね」

「そう。どうかな？」

「わ、私は……べつに、やってもいいけど」


一度目のときと同じ答えが言えただろうか？

私は不安になりながら智恵理の顔色をうかがったけど、心配無用とばかりに智恵理の表情が明るくなった。