◎ハルリアナ・オルティシア/女主人公・15歳
ライセン合衆国副大統領の養女。黒髪を耳の下あたりで二つに分けてくくったおさげにしている。
15歳にしては小柄で幼く見えるが、それは彼女が実は国民皆が若く見えるという和華帝国の元第5皇女であるから。ただし皇女でありながら、【魔人】となる可能性があることで魔素を過剰に厭う父帝に差別され、戦場へ送られ、魔人部隊所属の統一軍中佐になった経歴を持つ。
すぐに命を落とすかと思われたが、彼女自身が使える強力な身体強化の魔術により、剣術の才能を発揮し活躍する。その活躍ぶりは、銀色にも見える鋼色の目を持つことから、『銀狼』という二つ名を得るほど。
丁寧な物腰ではあるが、長年の戦場生活で感情をあまり表に出さない癖がつき、普段ほとんど無表情でいる。戦場の生活しか知らないため、ところどころ空気が読めなかったり、とぼけた発言をして、周囲の者をドン引きさせることも。基本的に天然っぽい雰囲気。
ただし、将校であったため生命観は非常にシビア。戦いを舐めた発言は言下に切り捨てる。
「はあ……髪……。別に適当でいいのですけど……。軍にいた時は紐で無造作にまとめていただけでしたし、梳かすだけで随分な進歩かと……」
「下らない英雄願望なら捨てたほうがいいと思います。慢心した者から戦場では死にますから」
◎レオンハルト・オルティシア/男主人公・15歳
ライセン合衆国副大統領の息子。ハルリアナとは義理の兄妹となる。
金髪に紫の瞳を持つ美少年で、学科・実技ともに入試成績も抜群によかったが、入学直後に絡んできた柄の悪い上級生を返り討ちにするという揉め事を起こしたため、問題児の集まるEクラスへと送られる。
魔素適性も高く、炎・光など熱を司る力を持っている。
ハルリアナのことは「実力がないのに身分で地位を買った元皇女」だと思って軽蔑していた。しかし、Eクラスに生徒として編入したハルリアナが、クラスメイトたちの実力を底上げしていくのを目の当たりにして、彼女の力を認め、その右腕となりたいと考えるようになる。
気位が高く、素直でない性格。そのうちハルリアナに好意を寄せるようになるが、ツンデレで素直でないため、本人にまったく気づかれず周りがやきもきする。
「何が妹だ。オレは別にお前に兄だなんて呼ばれたくない」
◎シャーロット・エクレール/女・15歳
隣国フェリシアからの留学生。エクレール公爵家の令嬢で、高い魔素適性を持っており、雷をつかさどる魔術の才がある。
プラチナブロンドに赤い瞳。
ハルリアナのことは、初めは得体の知れない女だと思っていたが、その力を認めていくうちに親友となる。
気が強くてしっかり者であると同時に、貴族令嬢ゆえの傲慢さもあるが、基本的に情に厚い。
また、箱入りお嬢だったため純情なところがあり騙されやすい。ハルリアナやクラスメイトが適当なことを言えば、そのたびに騙されてキレている。
「ここで退いてはエクレール公爵令嬢の名折れですわ。どんな敵であろうと屠ってやるのがわたしの矜持、かかってきなさい!」
「あなたたち! また騙したわね!! 今度こそ許しませんわ!!」
◎シオン/男・15歳
和華帝国出身の少年。はね気味の赤髪に紫の瞳。この5年で合衆国に亡命してきた。
高い魔素適性を持っていたため母国では差別され、国が亡びるまで収容所で育ったため小柄。
基本的に溌剌とした性格だが、帝国への激しい憎悪をうちに秘めているため、たまに闇を覗かせることがある。収容所暮らしが長かったため、世界を自由に見て回ることを夢見ている。
身体能力が高く、歴代稀に見る魔素耐性の高さを誇るが、適性検査通過(入試免除)入学者にもかかわらず魔術を使えないため、Eクラスでも落ちこぼれと呼ばれる。
ハルリアナが母国の元皇女であることは感づいており、「皇女なのに戦場に送られて不憫だとは思うが、自分たちよりはいい待遇だったんだろうな」と複雑な思いを抱いていた。しかし彼女が戦場で凄絶な経験をしたと知り、さらにその彼女に「【大怪魔】の魔素にも耐えられる特異体質を持ち、この世で唯一、聖統一軍にて【怪魔】の毒素を無効化できる可能性を秘めた人材」と評されたことで、自分に自信を持つようになる。
のち、レオンハルトとは親友兼恋敵になる。
「いつか自由に世界を歩けるようになるために、オレは【怪魔】を狩る」
「ああああ無理無理無理、きっつ! 訓練きっつ!! 死ぬ!」
●怪魔
ある時から突然世界に異常発生し出した、毒素を持つ謎の生命体。人類の敵。階級が【怪魔】【大怪魔《アーク》】【怪魔卿《ロード》】と3つあるということがわかっており、ただの【怪魔】は黒い霞のような物質でできた化け物のようなものであるのに対し、【大怪魔《アーク》】以上となると知能を持つようになる。
【怪魔卿】は世界に数体しかいないとされており、最初の怪魔誕生以来殆ど姿を見せない。
●魔素
怪魔の持つ毒素の名前。見た目は黒い霞。うまく扱えば魔術の元エネルギーとなる。
耐性のない者が取り込めば【怪魔感染者】となり、自我を奪われ破壊人形と化したのち、すぐに死亡する。耐性のある者が取り込めば、【魔人】として魔素を行使した魔術が使えるようになる。
【怪魔】は階級が上がるほど持つ魔素の濃さが濃くなる。
●魔術
魔素をエネルギーとして発動する術。人によっては炎を生み出す、光を生み出す、などさまざまな物理法則に反するような現象を起こすことも可能。強い【怪魔】や【魔人】はこれを使う。
●魔人
魔素耐性検査にて魔素に耐性があるとわかった人間が、【怪魔】の魔素を取り込み、固有魔術を使えるようになると、こう呼ばれる。魔素の取り込みは生け捕りにした【怪魔】から採集したものを摂取させて行う(魔素を取り込んでも魔術を使えない者ももちろんいる)。
●人類統一軍
最大の大国・ライセン合衆国によって作られた、対怪魔の軍。世界中から志願兵と軍学校出身者が集まっており、怪魔がいたらすぐに出動して倒す役割を負う。
●軍学校
軍人志望で試験を突破した者、もしくは魔素耐性検査を経て【魔人】となれる可能性がある未成年の志望者が集まった学校。全寮制。大国には基本一つ設置され、卒業者は人類統一軍の軍人となる。主に指揮官(士官)クラスを育成する学校であるため、気位が高い者が多い。
●魔人部隊
統一軍の中でも魔人ばかりが所属する精鋭の中の精鋭。統一軍中央参謀本部直属の部隊。
【大怪魔】など強力な怪魔が出現した時は(魔素を防ぐ結界を生み出せる魔人を一定数つれて)積極的に前線に出る。
●ライセン合衆国
世界最大の大国。対怪魔の国際体制を整えた先進国。
●和華帝国(和華共和国)
3年前革命にて滅んだ、絶対帝政を敷いていた大国のひとつ。革命以前、人類の敵たる【怪魔】が魔素というエネルギーを持つことから、魔素体制持ち・及び魔人を『穢れ』として差別する政策を敷いていた(10歳になったら国民全員に魔素耐性検査を受けさせ、検査に合格した者を差別した)。被差別者を収容所で働かせ、主人公以外の皇族は贅の限りを尽くしていた。
ライセン合衆国副大統領の養女。黒髪を耳の下あたりで二つに分けてくくったおさげにしている。
15歳にしては小柄で幼く見えるが、それは彼女が実は国民皆が若く見えるという和華帝国の元第5皇女であるから。ただし皇女でありながら、【魔人】となる可能性があることで魔素を過剰に厭う父帝に差別され、戦場へ送られ、魔人部隊所属の統一軍中佐になった経歴を持つ。
すぐに命を落とすかと思われたが、彼女自身が使える強力な身体強化の魔術により、剣術の才能を発揮し活躍する。その活躍ぶりは、銀色にも見える鋼色の目を持つことから、『銀狼』という二つ名を得るほど。
丁寧な物腰ではあるが、長年の戦場生活で感情をあまり表に出さない癖がつき、普段ほとんど無表情でいる。戦場の生活しか知らないため、ところどころ空気が読めなかったり、とぼけた発言をして、周囲の者をドン引きさせることも。基本的に天然っぽい雰囲気。
ただし、将校であったため生命観は非常にシビア。戦いを舐めた発言は言下に切り捨てる。
「はあ……髪……。別に適当でいいのですけど……。軍にいた時は紐で無造作にまとめていただけでしたし、梳かすだけで随分な進歩かと……」
「下らない英雄願望なら捨てたほうがいいと思います。慢心した者から戦場では死にますから」
◎レオンハルト・オルティシア/男主人公・15歳
ライセン合衆国副大統領の息子。ハルリアナとは義理の兄妹となる。
金髪に紫の瞳を持つ美少年で、学科・実技ともに入試成績も抜群によかったが、入学直後に絡んできた柄の悪い上級生を返り討ちにするという揉め事を起こしたため、問題児の集まるEクラスへと送られる。
魔素適性も高く、炎・光など熱を司る力を持っている。
ハルリアナのことは「実力がないのに身分で地位を買った元皇女」だと思って軽蔑していた。しかし、Eクラスに生徒として編入したハルリアナが、クラスメイトたちの実力を底上げしていくのを目の当たりにして、彼女の力を認め、その右腕となりたいと考えるようになる。
気位が高く、素直でない性格。そのうちハルリアナに好意を寄せるようになるが、ツンデレで素直でないため、本人にまったく気づかれず周りがやきもきする。
「何が妹だ。オレは別にお前に兄だなんて呼ばれたくない」
◎シャーロット・エクレール/女・15歳
隣国フェリシアからの留学生。エクレール公爵家の令嬢で、高い魔素適性を持っており、雷をつかさどる魔術の才がある。
プラチナブロンドに赤い瞳。
ハルリアナのことは、初めは得体の知れない女だと思っていたが、その力を認めていくうちに親友となる。
気が強くてしっかり者であると同時に、貴族令嬢ゆえの傲慢さもあるが、基本的に情に厚い。
また、箱入りお嬢だったため純情なところがあり騙されやすい。ハルリアナやクラスメイトが適当なことを言えば、そのたびに騙されてキレている。
「ここで退いてはエクレール公爵令嬢の名折れですわ。どんな敵であろうと屠ってやるのがわたしの矜持、かかってきなさい!」
「あなたたち! また騙したわね!! 今度こそ許しませんわ!!」
◎シオン/男・15歳
和華帝国出身の少年。はね気味の赤髪に紫の瞳。この5年で合衆国に亡命してきた。
高い魔素適性を持っていたため母国では差別され、国が亡びるまで収容所で育ったため小柄。
基本的に溌剌とした性格だが、帝国への激しい憎悪をうちに秘めているため、たまに闇を覗かせることがある。収容所暮らしが長かったため、世界を自由に見て回ることを夢見ている。
身体能力が高く、歴代稀に見る魔素耐性の高さを誇るが、適性検査通過(入試免除)入学者にもかかわらず魔術を使えないため、Eクラスでも落ちこぼれと呼ばれる。
ハルリアナが母国の元皇女であることは感づいており、「皇女なのに戦場に送られて不憫だとは思うが、自分たちよりはいい待遇だったんだろうな」と複雑な思いを抱いていた。しかし彼女が戦場で凄絶な経験をしたと知り、さらにその彼女に「【大怪魔】の魔素にも耐えられる特異体質を持ち、この世で唯一、聖統一軍にて【怪魔】の毒素を無効化できる可能性を秘めた人材」と評されたことで、自分に自信を持つようになる。
のち、レオンハルトとは親友兼恋敵になる。
「いつか自由に世界を歩けるようになるために、オレは【怪魔】を狩る」
「ああああ無理無理無理、きっつ! 訓練きっつ!! 死ぬ!」
●怪魔
ある時から突然世界に異常発生し出した、毒素を持つ謎の生命体。人類の敵。階級が【怪魔】【大怪魔《アーク》】【怪魔卿《ロード》】と3つあるということがわかっており、ただの【怪魔】は黒い霞のような物質でできた化け物のようなものであるのに対し、【大怪魔《アーク》】以上となると知能を持つようになる。
【怪魔卿】は世界に数体しかいないとされており、最初の怪魔誕生以来殆ど姿を見せない。
●魔素
怪魔の持つ毒素の名前。見た目は黒い霞。うまく扱えば魔術の元エネルギーとなる。
耐性のない者が取り込めば【怪魔感染者】となり、自我を奪われ破壊人形と化したのち、すぐに死亡する。耐性のある者が取り込めば、【魔人】として魔素を行使した魔術が使えるようになる。
【怪魔】は階級が上がるほど持つ魔素の濃さが濃くなる。
●魔術
魔素をエネルギーとして発動する術。人によっては炎を生み出す、光を生み出す、などさまざまな物理法則に反するような現象を起こすことも可能。強い【怪魔】や【魔人】はこれを使う。
●魔人
魔素耐性検査にて魔素に耐性があるとわかった人間が、【怪魔】の魔素を取り込み、固有魔術を使えるようになると、こう呼ばれる。魔素の取り込みは生け捕りにした【怪魔】から採集したものを摂取させて行う(魔素を取り込んでも魔術を使えない者ももちろんいる)。
●人類統一軍
最大の大国・ライセン合衆国によって作られた、対怪魔の軍。世界中から志願兵と軍学校出身者が集まっており、怪魔がいたらすぐに出動して倒す役割を負う。
●軍学校
軍人志望で試験を突破した者、もしくは魔素耐性検査を経て【魔人】となれる可能性がある未成年の志望者が集まった学校。全寮制。大国には基本一つ設置され、卒業者は人類統一軍の軍人となる。主に指揮官(士官)クラスを育成する学校であるため、気位が高い者が多い。
●魔人部隊
統一軍の中でも魔人ばかりが所属する精鋭の中の精鋭。統一軍中央参謀本部直属の部隊。
【大怪魔】など強力な怪魔が出現した時は(魔素を防ぐ結界を生み出せる魔人を一定数つれて)積極的に前線に出る。
●ライセン合衆国
世界最大の大国。対怪魔の国際体制を整えた先進国。
●和華帝国(和華共和国)
3年前革命にて滅んだ、絶対帝政を敷いていた大国のひとつ。革命以前、人類の敵たる【怪魔】が魔素というエネルギーを持つことから、魔素体制持ち・及び魔人を『穢れ』として差別する政策を敷いていた(10歳になったら国民全員に魔素耐性検査を受けさせ、検査に合格した者を差別した)。被差別者を収容所で働かせ、主人公以外の皇族は贅の限りを尽くしていた。