美人な上に明るくて、女の子にも男の子にも好かれている理乃ちゃん。


そんな理乃ちゃんと親友である私は幸せだなぁ……


「うぅっ、月が今日も可愛すぎるんだけど!」


「あはは、私は全然可愛くないよ。理乃ちゃんの方が断然可愛いから」


毎日のように言われてる言葉だけど、その言葉は未だに理解できない。


始めはお世辞かなと思ってお礼を言ったんだけど、違うって言われてしまったから。


お世辞じゃないなら、何だっていうんだろうね……?


「それはありがとう!でも、月!いい加減自覚してよ!」


「何を?」


「……月を好きな人はほんと可哀想になるよ」


これもまた毎日のように言われてる。


でも、私のことを好きになる人なんているわけないよね。


「はぁ。まぁ、いいや!それより、ねぇ、月!今朝のニュース見た?」


「見たよ。また吸血鬼の話題だったね」


「ほんと毎回あるよね!吸血鬼に対する被害も毎回凄いし!でも、イケメンな吸血鬼なら、血を吸われてもいいよ!」