出てきた懐石料理はとても美味しかった。
今で味わったことのない旬のお魚とか、お刺身や天ぷらの盛り合わせとかが絶品だったからまた食べに行ければいいな。お腹が満たされれば白夜と外に出る。
「次に来た時、もう一遍仕切り直すぞ」
「え?」
店を出て早々、白夜は腕を上げて伸びをしながら答えた。
「今度来た時はもっと旨いものがあると思うから」
「また来てもいいんですか??」
時雨がビックリして聞けば、白夜は「はあ?」とした顔を向ける。
「当たり前だろ。お前は俺の婚約者なんだから」
「!!で、ではまた…白夜様と一緒に行きたいです」
「おう」
その言葉にまた顔が赤くなる。
婚約者であると白夜本人の口から聞ける日が来るなんて…
それにドキドキしていれば空船の停留所まで歩いて行く途中、心はととても晴れ晴れとしていた。外はまだ賑やかで店からは妖達の華やかな声が漏れ出ている。
「他に寄りたいとこある?」
「いえ、もう十分に楽しめました」
「じゃあこれで戻るぞ。妖都は夜が一番危ねぇ。離れんなよ」
時雨に声を掛けて歩き出す白夜の後ろ姿を眺める。
異能がなくても関係ない。
その言葉が今でも強く胸に響いている。
あの時の言葉がどれだけ自分にとって救いになったことか。
とても怖かった。
本性が知られたらと思うと。
毎日が不安と怖くてたまらなかった。
いつか自分の過ちが全てを変えてしまうのではないかと。
でも白夜様はそんな私でもいいと言ってくれた。
例え異能が無くても責めることなく側にいろと言ってくれた。
それだけで私の心は幸せに満たされていった。
うん、私も…貴方の側に居たい。
「(ありがとうございます、白夜様)」
その背中にそっと言葉を投げかけ後を追うように足を進めた。
——リン!
「え?ここ何処?」
鈴の音が聞こえる。
気がつくと暗い空間に一人佇んていた。
あれ?
私、今…白夜様と一緒に、、、。
「白夜様?白夜様、どこですか!!」
呼んでみても彼から返事はない。
それどころか誰の声も聞こえない。
さっきまでの賑やかな商店街とは一辺。
妖達の声すら聞こえない。
…何だろう、なんだかもの凄くフラフラして意識が朦朧とする。
「…あんたさえ居なければ」
真っ暗な空間の中、誰かが耳元で囁いた声を最後に時雨は意識を手放した。
△▼△
「は?」
何が起こった?
アイツはたった今…俺の後ろをついて歩いていたはず。
なのになんで…なんで、、、
「アイツがいねぇの?」
白夜は突然のこの事態に動けずにいた。
—ーシャ~
「!!お前…」
白夜の足元には時雨が契約した白蛇がいた。
子供とはいえコイツは神獣。
よほどのことが無い限り、神獣が契約者と離れることはまず不可能。
そのコイツが離れたとなると…。
「幻術」
コイツの力はまだ弱い。
時雨を加護で邪気から守るのに精一杯なところをつかれた可能性がある。なら考えるべきはコイツの力を現時点で超えることが出来る強い妖力を持つ相手。
「は、舐めやがって。この俺を欺こうなんざ千年早ぇんだよ」
白夜は瞳に全集中させると時雨が立っていた場所から漏れ出る気配を探る。
思い当たる節は幾つかある…が、今はそれどころじゃない。
妖力を透視する。
それも白夜クラスの妖であれば容易いこと。
数秒もすれば時雨が連れて行かれた経路を読み解くことができた。
「…沖合に向かってんな。つーか、この妖力の気配どっかで、、」
白夜は白蛇を掴むと沖合に向かって走り出した。
今で味わったことのない旬のお魚とか、お刺身や天ぷらの盛り合わせとかが絶品だったからまた食べに行ければいいな。お腹が満たされれば白夜と外に出る。
「次に来た時、もう一遍仕切り直すぞ」
「え?」
店を出て早々、白夜は腕を上げて伸びをしながら答えた。
「今度来た時はもっと旨いものがあると思うから」
「また来てもいいんですか??」
時雨がビックリして聞けば、白夜は「はあ?」とした顔を向ける。
「当たり前だろ。お前は俺の婚約者なんだから」
「!!で、ではまた…白夜様と一緒に行きたいです」
「おう」
その言葉にまた顔が赤くなる。
婚約者であると白夜本人の口から聞ける日が来るなんて…
それにドキドキしていれば空船の停留所まで歩いて行く途中、心はととても晴れ晴れとしていた。外はまだ賑やかで店からは妖達の華やかな声が漏れ出ている。
「他に寄りたいとこある?」
「いえ、もう十分に楽しめました」
「じゃあこれで戻るぞ。妖都は夜が一番危ねぇ。離れんなよ」
時雨に声を掛けて歩き出す白夜の後ろ姿を眺める。
異能がなくても関係ない。
その言葉が今でも強く胸に響いている。
あの時の言葉がどれだけ自分にとって救いになったことか。
とても怖かった。
本性が知られたらと思うと。
毎日が不安と怖くてたまらなかった。
いつか自分の過ちが全てを変えてしまうのではないかと。
でも白夜様はそんな私でもいいと言ってくれた。
例え異能が無くても責めることなく側にいろと言ってくれた。
それだけで私の心は幸せに満たされていった。
うん、私も…貴方の側に居たい。
「(ありがとうございます、白夜様)」
その背中にそっと言葉を投げかけ後を追うように足を進めた。
——リン!
「え?ここ何処?」
鈴の音が聞こえる。
気がつくと暗い空間に一人佇んていた。
あれ?
私、今…白夜様と一緒に、、、。
「白夜様?白夜様、どこですか!!」
呼んでみても彼から返事はない。
それどころか誰の声も聞こえない。
さっきまでの賑やかな商店街とは一辺。
妖達の声すら聞こえない。
…何だろう、なんだかもの凄くフラフラして意識が朦朧とする。
「…あんたさえ居なければ」
真っ暗な空間の中、誰かが耳元で囁いた声を最後に時雨は意識を手放した。
△▼△
「は?」
何が起こった?
アイツはたった今…俺の後ろをついて歩いていたはず。
なのになんで…なんで、、、
「アイツがいねぇの?」
白夜は突然のこの事態に動けずにいた。
—ーシャ~
「!!お前…」
白夜の足元には時雨が契約した白蛇がいた。
子供とはいえコイツは神獣。
よほどのことが無い限り、神獣が契約者と離れることはまず不可能。
そのコイツが離れたとなると…。
「幻術」
コイツの力はまだ弱い。
時雨を加護で邪気から守るのに精一杯なところをつかれた可能性がある。なら考えるべきはコイツの力を現時点で超えることが出来る強い妖力を持つ相手。
「は、舐めやがって。この俺を欺こうなんざ千年早ぇんだよ」
白夜は瞳に全集中させると時雨が立っていた場所から漏れ出る気配を探る。
思い当たる節は幾つかある…が、今はそれどころじゃない。
妖力を透視する。
それも白夜クラスの妖であれば容易いこと。
数秒もすれば時雨が連れて行かれた経路を読み解くことができた。
「…沖合に向かってんな。つーか、この妖力の気配どっかで、、」
白夜は白蛇を掴むと沖合に向かって走り出した。



