「はい」
「今のはあなたに言ってないわ」
思わず答えてしまった私に冷たい声が飛んできた。
気分を害してしまわれたみたい。
申し訳ない……
「グロリア、そんな言い方はないだろう」
「あ、大丈夫です!確かに、私に言われた言葉ではなかったので」
お義母様を諫めようとしたお父様に慌てて声をかけた。
明らかに機嫌の悪いお義母様。
わ、話題を変えなけれれば……
「お父様、お母様と私で明日出かけませんか?」
その時、お義姉様がそう提案した。
「まぁ、それいいわね」
お義母様の機嫌は良くなられたみたい。
よかった……
お義姉様、ありがとうございます。
気まずかった雰囲気が和らいでほっとした。
「まぁ、それはいいが、ルジェミアは……」
「ルジェミアは明日用事があるみたいなんです。ねぇ?」
用事なんてなかったけど、お義姉様に合わせることにした。