検討がつかないままお義姉様についていった。
着いた場所は誰もが使用できる大部屋だった。
今は人がおらず、シーンと静まり返っている。
誰もいないだなんて、そんなことがあるんだ……
そんな的外れなことを考えていると……
「ルジェミア、あなたって本当に役立たずね」
「えっ……」
その言葉に思わず声が漏れた。
何かやらかしてしまったのかな……?
でも、今日は何1つ失敗していないと思ったけど……
「私の頼んだ物1つ足りないわよ」
足りない……?
そんなはずは……
「私はケーキも欲しいと言ったんだけど、何でないの?」
ケーキ……?
そんな物書いていなかった。
何度も確認したから、覚えてる。
「ケーキなんて書いてなかったと思いますけど……」
「何、あなたは私が嘘をついてるとでも言うわけ?」
「いえ、そういうわけでは……痛っ」
途中で言葉が途切れた。
それはお義姉様が髪を引っ張ってきたから。
「そういうってことは、嘘をついてるって言ってるようなものじゃない。ほんと、生意気ね。躾がなってないわ」
そうおっしゃって、ギロッと睨まれた。