るんちゃんに言われて投稿するようになって、二週間。

 投稿数は二桁に近付いたけど、友達数は動かない。

 でも、るんちゃんのために投稿をしているから、友達数が増えないことに対してはなんとも思っていなかった。

 昼休み、るんちゃんが彼氏のクラスに行くと私は一人になり、読書をしようと思ったけど、ふと今朝撮った空の写真を投稿しようと、スマホを取り出した。

 すると、一件の通知が届いていた。

『U』というアカウントから、友達申請。

 これは、どうするのが正解なのだろう。

 るんちゃんに聞いておけばよかった。

 とりあえず、この人がどんな投稿をしているのかを見てみればいいのか。

 私は迷いながら、投稿を見に行ってみる。

 だけど、なにも投稿されていなかった。

 友達数も1。

 数週間前の私みたい。

 私は逆に興味をそそられた。

 誰と友達登録をしているのか気になって見ると、そのアカウントの友達数が三桁に近い。

 一学年のほとんどの人と友達登録をしているのではないか。

 そう思うほどだった。

 投稿されているのは、男子生徒の写真。

 このアプリでは自分が撮った写真か、自分が写った写真の投稿しかできないようになっている。

 他人を投稿する場合は、他人の許可がなければならない。

 他人を投稿したとき、先生から確認されるから、そこの安全性は確かなはず。

 でも、この『ハル』というアカウントは、ほとんどその男子生徒の写真ばかり。

 毎回、他人の写真を投稿する理由なんてないだろう。

 つまり、ここに写っている男子が『ハル』で、自分の写真を投稿しているということか。

 苦手だ。

 会ってもいないのにそんなことを思うのはよくないとはわかっているけど、自分の写真を投稿する人とは、仲良くなれるとは思えなかった。

 この人と友達登録をしている人が、どうして私に申請してきたのか。

 一ミリも理解できない。

 私はその通知を見なかったことにして、今朝の写真を投稿した。

 すると、すぐにお気に入り投稿になったという通知が届いた。

『U』からだ。

 こんなにもすぐに反応があったということは、今見ていたということだろう。

 私の投稿を、リアルタイムで見ている。

 ストーカー。

 そのワードが頭をよぎると、この状況が怖くなってしまって、私は『U』から反応があったのは、忘れることにした。