──ガラッ。
僕はけだるい身体を引きづりながら、見慣れた教室の引き戸を開く。まだまばらにしか来ていない同じクラスの生徒を眺めながら名前順に並べられた席に座ると、学ランのズボンのポケットからスマホを取り出した。ここ一週間は特に僕は暇さえあればそのサイトと保存しておいた写メを交互にのぞき込んでいる。
そのサイトとは僕の通う高校の掲示板サイトで『みんなの伝言板』と呼ばれるものだ。『みんなの伝言板』は僕らの高校に通う全生徒が利用できる無料サイトで学校行事での写真掲載やインフルエンザなどによる学級閉鎖、自然災害による休校の連絡など学校に関する情報はこのサイトを通じて知ることができる。
さらには生徒であれば誰でも匿名で自由に書き込みができるとあって、学校で起こった出来事はこのサイトさえ覗けばほとんどのことは網羅できる。
「浜野大夢く―ん。え、それ東山莉緒の手紙みてんの?」
後ろから聞こえてきた声に僕は慌てて振り返った。見れば夏木健介が日に焼けた顔で僕のスマホをのぞき込んでいる。
僕はあわててスマホの画面を暗くした。
「健介なんだよっ、人のスマホ覗くなよ」
「いやーやっぱ恋愛に興味ないって言ってる大夢も東山は別格だった?」
「別に……東山の自殺の原因がわからないから気になるだけ……同じクラスだし、席真後ろだったし」
「マジでいい女だったよなー」
「あっさり振られたクセによく言うよ」
健介は僕らと同じ水泳部に所属していた莉緒に昨年の合宿の際に告白して見事振られている。
「まあな。でもまさか東山が自殺するなんてな……あんな手紙遺してさ」
僕は簡易椅子の背もたれに持たれながら、隣の席に鞄を置き教科書を仕舞っていく健介をチラッとみた。
「大夢、あの手紙……あれほんとに東山の直筆だと思うか?」
莉緒が自殺した翌日の朝、匿名で莉緒が屋上から飛び降り自殺したこと、さらに遺書として机の中に一枚の便箋が遺されてたことが『みんなの掲示板』に掲載されて学校内は騒然とし、未だに学校内の話題は莉緒の自殺で持ち切りだ。
僕はけだるい身体を引きづりながら、見慣れた教室の引き戸を開く。まだまばらにしか来ていない同じクラスの生徒を眺めながら名前順に並べられた席に座ると、学ランのズボンのポケットからスマホを取り出した。ここ一週間は特に僕は暇さえあればそのサイトと保存しておいた写メを交互にのぞき込んでいる。
そのサイトとは僕の通う高校の掲示板サイトで『みんなの伝言板』と呼ばれるものだ。『みんなの伝言板』は僕らの高校に通う全生徒が利用できる無料サイトで学校行事での写真掲載やインフルエンザなどによる学級閉鎖、自然災害による休校の連絡など学校に関する情報はこのサイトを通じて知ることができる。
さらには生徒であれば誰でも匿名で自由に書き込みができるとあって、学校で起こった出来事はこのサイトさえ覗けばほとんどのことは網羅できる。
「浜野大夢く―ん。え、それ東山莉緒の手紙みてんの?」
後ろから聞こえてきた声に僕は慌てて振り返った。見れば夏木健介が日に焼けた顔で僕のスマホをのぞき込んでいる。
僕はあわててスマホの画面を暗くした。
「健介なんだよっ、人のスマホ覗くなよ」
「いやーやっぱ恋愛に興味ないって言ってる大夢も東山は別格だった?」
「別に……東山の自殺の原因がわからないから気になるだけ……同じクラスだし、席真後ろだったし」
「マジでいい女だったよなー」
「あっさり振られたクセによく言うよ」
健介は僕らと同じ水泳部に所属していた莉緒に昨年の合宿の際に告白して見事振られている。
「まあな。でもまさか東山が自殺するなんてな……あんな手紙遺してさ」
僕は簡易椅子の背もたれに持たれながら、隣の席に鞄を置き教科書を仕舞っていく健介をチラッとみた。
「大夢、あの手紙……あれほんとに東山の直筆だと思うか?」
莉緒が自殺した翌日の朝、匿名で莉緒が屋上から飛び降り自殺したこと、さらに遺書として机の中に一枚の便箋が遺されてたことが『みんなの掲示板』に掲載されて学校内は騒然とし、未だに学校内の話題は莉緒の自殺で持ち切りだ。