その晩、俺の意識は遠のいた。その後の記憶はなくなった。
人生なんてきづいたら、あっという間に終わっていたりする。
そんなもんだ。

もし、空を見たら俺を思い出してほしい。
ちゃんと昨日めぐみに直接伝えられてよかった。

青い空は無限に広がる。
もし、空を見上げたら俺のことを思い出してほしい。
どうしようもない青い髪の高校生がいたことを。
人がどう思おうと、俺は確かにこの世に存在して、青春という時代を生きたんだ。
青春とは青い春と書く。やっぱり青は最高だ。

届きそうで届かないから、青空はかっこいいんだよ。

そして、俺は死のうと思ったわけじゃない。ただ、心臓が止まっただけだ。
だから、どうしようもなかったことをわかってほしい。

俺の人生は、黒歴史なんかじゃない。青歴史なんだよ。
空はからっぽの方がいい。
ただ広がるだけの存在だ。
空になりたいと思ってから、敢えて俺は、自分をからっぽにしたんだよ。


P.S.この小説を天国の君に捧ぐ