「そこ、だよなぁ。ようは俺らを無駄に夜な夜な狩りに出させてまでも必要としてる、小さいこぼれ『珠』を何に使うかだよなぁ。」
口元に右手を添えながら俺は、相槌を付く。
「そもそも、それ狙いじゃないかもしれないしね?俺らを別の狙いから遠ざける為に、大量の「影」撒いてるとかさ。または別の狙いを成就させる為に大量の「影」がすなわち「珠」が必要か」
「それって、康介さん何かつかんでんすか?」
右掌で頬杖をつきながら話す康介に、幸太が食いつく様に身を乗り出した。
「いや、まだ全然。一応色々調べさせてはいるけどね。さすがにガードが固いね、彼等の拠点すら上手く結界に隠されてなかなか見つけられてないからね。」
まあ、また、視ておくよと康介が、口角を上げた。
「承知致しました。今暫くは、小さな案件は康介さんと僕らで、主に狩らして頂き、志築さんに様子をお伝えしたいと存じます。」
ーーーーよく通る声色で沈着冷静な話し方は、その姿そのものだ。
黒のスーツに真っ黒なネクタイに、黒縁の眼鏡。肩ほどの黒髪を後ろに束ねている。シャープな目元は夏宮幸太によく似ているが、その風貌、話し方は兄弟でも大きく異なる。
夏宮霧矢、夏宮家の長男である。
口元に右手を添えながら俺は、相槌を付く。
「そもそも、それ狙いじゃないかもしれないしね?俺らを別の狙いから遠ざける為に、大量の「影」撒いてるとかさ。または別の狙いを成就させる為に大量の「影」がすなわち「珠」が必要か」
「それって、康介さん何かつかんでんすか?」
右掌で頬杖をつきながら話す康介に、幸太が食いつく様に身を乗り出した。
「いや、まだ全然。一応色々調べさせてはいるけどね。さすがにガードが固いね、彼等の拠点すら上手く結界に隠されてなかなか見つけられてないからね。」
まあ、また、視ておくよと康介が、口角を上げた。
「承知致しました。今暫くは、小さな案件は康介さんと僕らで、主に狩らして頂き、志築さんに様子をお伝えしたいと存じます。」
ーーーーよく通る声色で沈着冷静な話し方は、その姿そのものだ。
黒のスーツに真っ黒なネクタイに、黒縁の眼鏡。肩ほどの黒髪を後ろに束ねている。シャープな目元は夏宮幸太によく似ているが、その風貌、話し方は兄弟でも大きく異なる。
夏宮霧矢、夏宮家の長男である。