「俺、どん位……寝てた?」
「2週間」
「冴、衣……は?」
「まだ眠ってる、融が側についてる。無事だよ、お前のおかげで」
俺は、小さく息を吐き出した。良かった。
「なぁ……志築……無茶しすぎだろ」
慣れた手つきで、康介は、俺の腕から点滴を外す。
起き上がろうとする俺の背中を、支えて起こすと、そのまま康介が、俺の身体ごと包み込んだ。
「……ごめんな」
「康……介」
康介に抱きしめられたのも、謝られるのも初めてだった。
「……お前のせいじゃ、ない」
俺の掠れた声に、康介の声が穏やかに、すぐに重ねられる。
「お前のせいでもないだろ」
「違う。俺が、……原因だから」
「それも違う。全部、俺の責任だから。お前の側に居たのに、お前に全てを背負わせすぎた」
「そうじゃない!康介じゃない!俺が……」
もし俺が、真遥にもっと寄り添っていたら。真遥の苦しさと寂しさに気づいていれば。
そして、もしも真遥が、御津宮の次男として育てられていたら、俺たちの未来は変わっていたんじゃないだろうか。
少なくとも、真遥が、闇に堕ちることはなかったのかも知れない。
ーーーー礼衣が死ぬことも。
「2週間」
「冴、衣……は?」
「まだ眠ってる、融が側についてる。無事だよ、お前のおかげで」
俺は、小さく息を吐き出した。良かった。
「なぁ……志築……無茶しすぎだろ」
慣れた手つきで、康介は、俺の腕から点滴を外す。
起き上がろうとする俺の背中を、支えて起こすと、そのまま康介が、俺の身体ごと包み込んだ。
「……ごめんな」
「康……介」
康介に抱きしめられたのも、謝られるのも初めてだった。
「……お前のせいじゃ、ない」
俺の掠れた声に、康介の声が穏やかに、すぐに重ねられる。
「お前のせいでもないだろ」
「違う。俺が、……原因だから」
「それも違う。全部、俺の責任だから。お前の側に居たのに、お前に全てを背負わせすぎた」
「そうじゃない!康介じゃない!俺が……」
もし俺が、真遥にもっと寄り添っていたら。真遥の苦しさと寂しさに気づいていれば。
そして、もしも真遥が、御津宮の次男として育てられていたら、俺たちの未来は変わっていたんじゃないだろうか。
少なくとも、真遥が、闇に堕ちることはなかったのかも知れない。
ーーーー礼衣が死ぬことも。