銀の瞳が、膝を突いた俺を見下ろし嗤う。

「愚か者め……」

「はっ……それはお前だよ」

銀の瞳を見つめ、俺は、唇を持ち上げた。血溜まりを見ながら右掌で腹部に手を当て簡易止血する。


「わざとに、決まってんだろ……お前から一発貰ってやった。……俺たちの血って特別なの、知ってるよな?カ シャ ア キリク ア ウーン アン タラーク 御津宮の名において……」 

血溜まりに手のついた先から、雷光が起こる。


血縛雷轟(けつばくらいごう)!!」


「お前っ!志築っ!」

真遥の見開かれた顔を目掛けて、俺は、全霊力を放出させる。


無数の雷の柱が降り注ぎ、激しい爆発音と共に屋敷の壁が吹き飛んでいく。あたり一面に真っ黒な爆風と粉雪の様な灰が舞い散り、視界は闇に包まれた。