俺の身体が全身震えていた。怒りで。制御できないモノが身体の奥から溢れ出しそうになる。

「志築っ、……来ないで!」

「ふざけんなよ……」

怒りでどうにかなりそうだ。俺は、掌を力一杯握りしめた。

「見ての通りだよ、貼り付けにして血液を抜いてる最中だよ、邪魔しないでよ」

銀の瞳が、満足そうににやりと嗤った。すでに夥しい量の血溜まりが腕を伝って、冴衣の足元に円を描いていた。


「……お前は、……ヒトじゃない。俺が!殺してやるっ!」

「……ふっ、お前に僕が殺せるかな。そもそも僕はとうにヒトではない!神だ!神である僕にお前ごときが!」


俺は、霊刀銀河を握りしめた。 

ーーーー殺す。オマエだけは俺が。兄貴だけは俺が。