「……器は、霊印家の者しか……成り得ないから……だから礼衣だった」
「…あはははははっ。話が早いね、その通りだよ。僕は七年前、礼衣と融合する為に、婚約した。勿論、父さんや上役、君のご両親も合意の上でね。……代々御津宮家が霊印家を支配下に置いてる理由の一つだよ」
お父さんもお母さんも、知ってて礼衣を真遥に嫁がせたんだ。礼衣が、志築を好きなことも全て承知の上で。
「……狂ってる」
ーーーー礼衣も恐らく、知っていたんだろう。
私は、唇を噛み締めた。噛み締めた唇から血の味がする。
「志築もその為に君を側に置いてる……」
「……ちがっ……う!」
「…あはははははっ。話が早いね、その通りだよ。僕は七年前、礼衣と融合する為に、婚約した。勿論、父さんや上役、君のご両親も合意の上でね。……代々御津宮家が霊印家を支配下に置いてる理由の一つだよ」
お父さんもお母さんも、知ってて礼衣を真遥に嫁がせたんだ。礼衣が、志築を好きなことも全て承知の上で。
「……狂ってる」
ーーーー礼衣も恐らく、知っていたんだろう。
私は、唇を噛み締めた。噛み締めた唇から血の味がする。
「志築もその為に君を側に置いてる……」
「……ちがっ……う!」